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ようやく家に到着するとのび太はただいまも言わずに階段をかけ上がって行く。ドタドタと響く足音が、彼の慌ただしさを表現していた。 「ドラえもーーん!!」 二階にある部屋のドアを持てる力の限りスライドさせ、のび太は目の前に居る青き身体に飛び付く。その奇妙な物体は好物のどら焼を食べていたようだ。食事の邪魔をされたのが不快だったのか、はてはのび太に触れられるのが嫌だったのか、あるいは両方か、青いヤツは温かくない目を彼に向けた。名をドラえもんという。狸のような外見だが、実は猫をモチーフにしているロボットだというのはあまりにも有名な話である。 野比のび太といえば重度を超えたトラブルメーカーだ。今度は何を持ち込んだのやら、ドラえもんは心底うんざりしていた。 「ドラえもん!ジャイアンに!」 「ジャイアンにポケモンバトルを仕掛けて負けた。今度戦う約束をしたから絶対に勝てる道具を出して…かい?」 「よくわかったね…」 「長い付き合いだからね。伊達に一年も同居してないよ。」 ドラえもんは22世紀の未来で生み出され、そしてのび太の居るこの時代にやってきた。目的はのび太を優秀な人物にする事、しかし彼はずっと変わらない…自分が来たのは逆効果だったのかもしれない…最近ドラえもんはそう思うようになっていた。 (のび太君の為にも、あれを使うしかないか…) ドラえもんは何も声に出さず、胸のポケットに手を入れた。思いの外あっさりと道具を出してくれる事が、のび太は純粋に嬉しかったようだ。足をバタつかせて道具の登場を待つ… 「異次元世界移動マシーン!!」 「わあ…」 ドラえもんがその名を言うと、ポケットから大きな板のような乗り物を取り出した。その形はあのタイムマシンに擬似していた。 「これを使うと、僕たちが居る世界とは違う世界に行けるんだ。もちろん、ゲームの世界にもね!」 「えっ!?じゃあ…その…ポケモンの世界にも行けるの?」 「うん!その為に出したんだ。」 この時、のび太はかつてない程興奮していた。ポケモンの世界…彼は何度かそれに憧れていた。本物のポケモンと会いたいと何度も思った。当然それは不可能な事だ…現実とは残酷なものである。しかし、ドラえもんにはその不可能を可能にする力がある。夢にまで見たポケモン世界へ行く時が来たのだ。 「ドラえもん!みんなも誘って良い!?」 「あっ、うん。」 「やったぁ!!」 子供とは無邪気なものだ。のび太はすっかり本来の目的を忘れていた。ゲームではなく、リアルでジャイアンを倒す!次にスネ夫だ!その後は憎き出木杉をじっくりと料理してやる!最後は静香と二人勝ちだ!のび太の強く意気込む。先ほどまでとは別人のように活気に満ち溢れていた。 数十分後、のび太の部屋には五人の少年少女と一匹の狸が集まった。のび太、ドラえもん、ジャイアン、スネ夫、静香、そして出木杉…本物のポケモン世界で冒険が出来る…彼らものび太と同じように興奮を隠せなかった。 一同はドラえもんが出した異次元世界移動マシーンに乗り込む。すると、まず出木杉が口を開いた。 「ポケモンの世界って、どこに行くんだい?」 「金銀!」 「やっぱり金銀だね。」 「二人がそういうなら私もそれで良いわ。」 「ええ~…僕はプラチナが良かったのに…」 「なんか言ったかのび太?」 「ん?僕なんか言ったけ?さあ行こう金銀の世界へ!」 ジャイアンに睨まれ、のび太はしぶしぶ了承した。意外にも行く先のポケモン世界はポケットモンスター金銀の世界、すなわちジョウト地方に決まった。何故金銀か?答えは簡単だ。彼らはそのゲームを噂でしか知らず、プレイした事が無いのだ。ルビー、サファイア、ダイアモンド、パール、プラチナと知っている世界に行くよりも、未知なる世界へ行きたい気持ちの方が大きかった。 「ルールはどうする?」 「先に殿堂入りした奴が勝ちで良いんじゃね?」 「それでいこう!」 ドラえもんはマシンのタッチパネルのような物を動かし、向かう世界を設定する。そして手元のレバーを引いた。 「行くよ!ポケモンの世界へGO!」 ドラえもんのテンションの高いかけ声と共に、マシンは発進する。まるで瞬間移動のように部屋から全員の姿が一瞬にして消えた… ページ3
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ドラえもん(テレビ朝日) ドラえもん 2023年7月~23年9月 共通事項 放送時間…土曜17 00~17 30 絨毯の上に 日本コロムビア、BANDAI、小学館、エポック社 以外カラー表記 固定スポンサー 2023年7月1日 0’30”…TAKARA TOMY(タカラトミー)、Hotto Motto、日本コロムビア、BANDAI、小学館、M(McDonald's)、任天堂 2023年7月15日 0’30”…Hotto Motto、TAKARA TOMY(タカラトミー)、小学館、BANDAI、M(McDonald's)、任天堂、Rakuten 楽天損保(PT) 2023年7月29日 1’00”…BANDAI 0’30”…Hotto Motto、小学館、任天堂、M(McDonald's)、TAKARA TOMY(タカラトミー) 2023年8月5日 0’30”…TAKARA TOMY(タカラトミー)、M(McDonald's)、エポック社、Hotto Motto、BANDAI、小学館、任天堂 2023年9月16日 0’30”…LOTTE、TAKARA TOMY(タカラトミー)、小学館、任天堂、BANDAI、M(McDonald's)、Rakuten(PT) 2023年9月30日 0’30”…TAKARA TOMY(タカラトミー)、任天堂、M(McDonald's)、小学館、日清食品(PT)、Rakuten(PT)、ZOJIRUSHI(PT) @BSS山陰放送 (テレ朝系列外遅れネット) + ... 共通事項 基本の放送時間…日曜05 45~06 15 固定スポンサー 2023年7月2日 秒数不明…Life Design KABAYA
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ジャイアンがポケモンを探している頃─ @しずか しずか「マリル!水鉄砲!」 しずかのマリルの攻撃が、野生のポチエナを倒した。 しずか「お疲れ様、マリル。」 しずかは、マリルをモンスターボールに戻した。このマリルは、トウカの森に入る直前にゲットしたポケモンだった。 しずか"マリルのレベルもだいぶ上がったし、カナズミジムはいけそうね。" しずかは、カナズミジムへ向かった。 ジムの中に入ると、入口のところにジムの認定トレーナーの名前がずらりと並んでいた。 そしてその一番下に、リーフの名前があった。 しずか"リーフちゃん早いわね…私も次に続かなきゃ!" しずかは意を決して中を進み、ジムリーダーに勝負を挑んだ。 ツツジ「初めまして、ツツジです。よろしくお願いしますね。」 しずか「私はしずかです、よろしく。それじゃあ…」 ツツジ「バトルを始めましょうか!」 こうして始まったしずかのジム戦は、しずかの圧勝だった。 イシツブテ二体は、多少のダメージを受けながらもマリルの水鉄砲で押さえた。 そして動きの鈍いノズパスには、マリルの丸くなるから転がるの攻撃を止める事は出来なかったのだった。 ジム戦後、ジム内 結果はしずかの圧勝。結局マリル一体でツツジを完封したのだった。 ツツジ「見事なバトルでした。丸くなるから転がるのコンボ攻撃も素晴らしかったですよ。それと…これをどうぞ。」 そう言ったツツジは、しずかに二つの物を手渡した。 ツツジ「ストーンバッチと、居合い斬りの秘伝マシンです。これで、細い木なら切り倒して先に進めるようになります。」 しずか「ありがとうございます!それから…」 しずかは、自分達がロケット団の情報を探していることをツツジに話して、何か手掛かりを手に入れたらポケナビに連絡をするように頼んだ。 (先にジムをクリアしていたリーフにも、ツツジは同じ事を頼まれていた。) こうして初のジム戦を終えたしずかは、カナズミジムを後にした。 しずか"マリルだけで充分だったわね…この子もレベル上げしたかったんだけど。" しずかは三つ目のモンスターボールを手に、ポケモンセンターへ向かった。 しずかの状況 手持ち ラッキー・マリル・??? カナズミジムクリア。 リーフの状況 手持ち ??? カナズミジムクリア。 @ドラえもん しずかがジム戦で見事な勝利を納めてだいぶ経った頃、ドラえもんはカナズミのトレーナーズスクールでポケモンの事を簡単に学んでいた。 ドラえもん「先生、ここはこれでいいんですか?」 先生「うーむ…正解です!君も随分上達しましたね。これをあげましょう。」 先生がそう言って取り出したのは、先制のツメだった。 ドラえもんは内心寒いと思いながらツメを貰い、スクールを後にした。 ドラえもん「ヒトデマンにツメも持たせたし…そろそろジムに挑戦してみようかな。」 ドラえもんがジムに入ると、目の前では正にジム戦が行われている最中だった。 ドラえもんは挑戦側に立っている人物を見て驚いた。 ドラえもん「あれは…のび太くんじゃないか!」 ドラえもんの目の前で激しいバトルをバトルをしていたのは、コトキで別れたのび太だったのだ。 のび太「キノココ!吸い取るだ!」 たくましく成長したのび太は、ドラえもんの目の前でイシツブテを二体簡単に撃破する。 ツツジ「なかなかやりますね…しかし、止めますよ!ノズパス!」 ツツジは最後に、重量感溢れるノズパスを繰り出してきた。 のび太「岩タイプならすぐにやっつけてやる!キノココ!吸い取るだ!」 ツツジ「そう上手くはいきませんよ!岩石封じ!」 のび太のキノココがノズパスに飛び付こうとしたが、ノズパスの攻撃によって大ダメージを受けてしまう。 のび太「キノココ!頑張れ!」 しかし、のび太のキノココは立ち上がるのがやっとだった。 ツツジ「よく耐えましたね…けどこれで終わりです!体当たり!」 イメージに反するスピードで、ノズパスがキノココに激突する。キノココはステージの岩に叩き付けられ、戦闘不能になった。 のび太「く…戻ってくれ、キノココ。」 のび太は悔しそうにキノココをボールに戻した。 ドラえもん"頑張れ…のび太くん!" ツツジ「さぁ…次のポケモンをどうぞ。」 のび太「よし…わかったぞ、頼んだ!イーブイ!」 のび太は、何か閃いたようだった。 ツツジ「珍しいですね…でも、負けません!ノズパス、岩石封じ!」 のび太「イーブイ!砂かけだ!」 ノズパスが攻撃するより早く、イーブイが砂かけでノズパスの命中率を下げる。 前の見えなくなったノズパスの攻撃は、イーブイに当たらなかった。 ツツジ「く…まだまだ!もう一度岩石封じよ!」 イーブイの居た場所に、大量の岩石が降り注ぐ。 ドラえもんは自分のバトルではないのに慌てている。 ドラえもん"大変だ!直撃してるぞ…" ツツジ「勝負ありましたね…あなたのイーブイは岩に埋もれています…」 のび太「へへっ…それはどうかな?」 のび太は不敵に笑う。ツツジは尋ねた。 ツツジ「一体どういう事ですか…」 のび太「こういう事さ…イーブイ!今だ!」 急にノズパスの下から、イーブイが現れてノズパスに一撃を与える。 ツツジ「な…穴を掘るですか!」 ノズパスは、効果抜群の一撃で倒れた。 のび太「このイーブイの遺伝技さ…それに、気付かなかった?」 のび太は、倒れたノズパスを指差す。ツツジはなんの事だかわかっていない。 のび太「ノズパスはイーブイより素早い…それなのに、イーブイの先手を取れていなかった!」 ツツジ「まさか…キノココの胞子ですか!」 体当たりの一撃でキノココの胞子を受けていたノズパスは、麻痺状態だった。動きの鈍ったノズパスの先手をとったイーブイは、穴を掘るで地面に潜んでいたのだった。 のび太「僕の…勝ちだ!」 ツツジは、少し残念そうにノズパスをボールに戻す。そしてのび太に歩み寄った。 ツツジ「完敗です…バッチと、居合い斬りの秘伝マシンをどうぞ。」 のび太「やった…バッチだ!ありがとうございました!」 のび太がバッチを受け取ったのを見て、ドラえもんもたまらず飛び出した。 ドラえもん「やったねのび太くん!」 のび太は急に飛び出してきたドラえもんに少し驚いたが、ドラえもんはそんな事も構わずのび太に抱き付いた。 ドラえもん「あんなにグズでノロマで冴えなかったのび太くんが…立派になって…ぼかぁ、ぼかぁ嬉しいよぉ~!」 のび太「言い過ぎだよドラえもん…あれ…イーブイの様子がおかしいぞ?」 ドラえもん「え…本当だ!」 ツツジ「進化…ですね。」 イーブイを眩い光が包み、光の中からエメラルドカラーのエーフィが現れた。 のび太「やった…エーフィだ!」 ドラえもん「のび太くん…よかったね!」 のび太「うん!これからもよろしくな、エーフィ!」 エーフィは、のび太の顔に頬擦りした。 のび太の状態 手持ち エーフィ・キノココ カナズミジムクリア。 ドラえもんの状態 手持ち ヒトデマン ジム戦まだ。 目の前で勝利を勝ち取ったのび太に続こうと、ドラえもんもツツジに話しかける。 ドラえもん「あの…僕もジム戦したいんですけど!」 しかしツツジが返して来た返事は、ドラえもんにとって少しばかり残念な返事だった。 ツツジ「ごめんなさい…今のバトルで、戦えるポケモンがいないんです。もうしばらくしてからまた来て下さいね。」 ツツジは申し訳なさそうにそう言って、奥の部屋に入って行った。 ドラえもん「そんなぁ…」 ドラえもんは残念そうにうなだれる。 のび太「しょうがないじゃないかドラえもん。その間レベル上げでもしなよ。」 ドラえもん「うん…」 のび太とドラえもんがそんな会話をしながらポケモンセンターを目指して歩いていると、ドラえもんは突然前から走ってきた人間とぶつかった。 ドラえもん「うわぁ!」 ドラえもんは勢い余って後ろに倒れてしまった。 倒れているドラえもんの足下を、のび太には見覚えのある人物が必死で走って追いかけてった。 のび太"あれは…森に居た人!その前にいたのは…マグマ団か!" のび太「ドラえもん!あの人達を追いかけよう!」 のび太は倒れたドラえもんを引き起こし、二人でさっきの男性を追いかけた。 116番道路の近くまで走って来たところで、さっきの男性が息をきらして立っているのを見つけた。 のび太「スーツのおじさん!一体どうしたんですか?」 スーツ「あぁ、君はあの時の!実は…マグマ団にさっきも狙われた書類を奪われたんだ…そうだ!君、マグマ団から書類を取り返してくれ!」 のび太「わかりました!行こう、ドラえもん。」 ドラえもん「うん…」 のび太とドラえもんは、マグマ団を追って116番道路を進んで行った。 奥まで行ってみても、マグマ団の姿はなかった。 そこに居たトレーナーに聞いてみると、カナシダトンネルの中に入って行ったらしい。二人はトンネルの中へ入る事にした。 トンネルの内部には、モヤがかかっていて視界がハッキリしなかった。 しばらく進むと、大きな岩に行く手を阻まれて立ち往生しているマグマ団が居た。 マグマ団「くそっ!行き止まりかよ!」 そして振り返ったマグマ団は、ドラえもん達に気付いた。 マグマ団「おいお前ら!そこをどけ!」 ドラえもん「やだね!奪った物を返すまで通すもんか!」 マグマ団員「くそっ!どけってんだよー!」 マグマ団員は、何か焦ったようにドンメルを繰り出してきた。 マグマ団員「力ずくでもどいてもらうぞ、火の粉だ!」 ドラえもん「ヒトデマン、頼むぞ!水鉄砲だ!」 ドンメルの火の粉がドラえもんに向かって飛んでくるが、ドラえもんの繰り出したヒトデマンの水鉄砲で火の粉は消えてしまい、相殺仕切れなかった水流がドンメルに直撃する。 マグマ団員「ちくしょう!もう一度火の粉だ!」 団員は体力もあまり残っていないドンメルに、無理矢理攻撃させる。 ドラえもん「高速スピンでかき消すんだ!」 飛んできた火の粉の勢いは弱く、ヒトデマンの高速スピンで攻撃はかき消される。 ドラえもん「そのまま体当たり!」 ヒトデマンが高速で回転しながらドンメルに激突する。水鉄砲で弱っていたドンメルはその一撃で戦闘不能になった。 マグマ団員「くそっ、役立たずめ!」 団員は倒れたドンメルを蹴飛ばし、ボールに戻しもせずドラえもんを突き飛ばして逃げて行った。 ドラえもん「あっ、待てぇ!」 ドラえもんがそう言って追いかけようとした時、後ろにいたのび太が団員に体当たりした。 のび太「ここは通さないぞ!」 団員「ぐっ…うっとうしい!どけっ!」 のび太は必死にしがみついたが、大人の力には敵わず団員には逃げられてしまった。 ドラえもん「のび太くん!大丈夫かい?」 突き飛ばされて倒れていたのび太にドラえもんが駆け寄る。 のび太「うん…大丈夫だったけど、逃げられちゃった…ってアレ?!」 ドラえもん「どうしたんだい…ってああっ!」 ドラえもん達の少し先に、先ほどまで団員が持っていた包みが落ちていた。 のび太「取っ組み合いの拍子に落ちたんだ!」 ドラえもん「スゴいじゃないかのび太くん!」 のび太「あぁ、おじさんに渡しに行こう!」 ドラえもん「そうだね…あっ!ちょっと待って」 のび太「どうしたの?」 ドラえもんは、マグマ団に置いて行かれたドンメルに駆け寄る。 ドラえもん「君…一緒に来るかい?」 ドラえもんがドンメルに尋ねると、ドンメルはドラえもんに擦り寄ってきた。 のび太「よかったねドラえもん。新しい仲間が出来て!」 ドラえもん「ドンメル、これからよろしくね。」 こうしてドラえもんに仲間が増えたのだった。 ドラえもんの状況 手持ち ヒトデマン・ドンメル カナシダトンネル内。 のび太とドラえもんはマグマ団を撃退すると、荷物を持ってカナシダトンネルを抜けた。 しかし、ドラえもんの頭の中にはある一つの疑問が浮かんでいた。 ドラえもん"おかしい…なんでこんな…" ドラえもんが足を止めていると、のび太に早くと急かされたので今は考えるのを止めた。 そして二人は奪い返した荷物をスーツの男性に渡す。 スーツ「よかった…ありがとう!これは大事な書類なんだ。そうだ!僕に着いて来てくれ。」 スーツの男性はそう言って二人をある場所に連れて来た。 ドラえもん「これは…」 のび太「大きな建物だね…」 二人の目の前には、大型のショッピングセンターのような建物が建っていた。 スーツ「ここが僕の勤める会社…デボンコーポレーションさ!」 スーツの男性は自慢げに言った。 スーツ「そういえば…名前を名乗っていなかったね。私はマツウラ、君達は?」 のび太「僕、のび太です!」 ドラえもん「僕ドラえもんです。」 名前を名乗った二人に、マツウラは驚いた。 マツウラ「なんと!君がのび太くんだったのか。社長が会いたがっていたんだ、私に着いて来てくれ。」 二人はマツウラに言われるままに着いて行った。 のび太「スゴい…中も広いね」 一階のフロントを抜ける長い廊下を横切り、二階へと続く階段を上がる。 ドラえもん「うわぁ…なんだここは…」 ドラえもんが見ていたのは、厚いガラスで隔てられた研究室のようなところで、中には白衣の研究員が作業をしている部屋がいくつもあった。 マツウラ「ここは研究セクション…君達の生活に必要な物や、新型のモンスターボールを開発したりしているんだよ。」 マツウラが歩きながらいろいろな説明をしてくれる。 そしてフロアを抜けて三階へと上がると、廊下の突き当たりの部屋の前まで来た。 マツウラ「社長、失礼します。」 高級そうな革のソファに、のび太が船で会ったツワブキが座っていた。 ツワブキ「やぁのび太君、久しぶりだね。マツウラから話は聞いたよ。書類を取り返してくれたんだって?それも二度も。」 のび太「はい…まぁ、成り行きですけど…」 のび太は慣れない雰囲気に緊張しながら返した。 ツワブキ「これで君に三度も助けられた事になるな。何か御礼をさせてくれ。」 そう言ってツワブキはマツウラを側によこし、何かを命じた。 マツウラは、何かを取りに社長室を出て行った。 マツウラを待っている間、二人はツワブキと喋っていた。 ドラえもん「とても大きな会社ですねぇ。」 ツワブキ「始めは小さな小さな会社だったんだよ。それが今ではホウエンの中心企業だね。カントーで言うシルフカンパニーと言ったところか。」 のび太「でも…それだけ大きな会社だと、さっきみたいに…変な連中に狙われたりしないんですか?」 ツワブキ「あぁ、マグマ団の事か…確かに危険だね。しかし我が社はマツウラを始め優秀な社員が多いから、ある程度安心して居られるよ。」 ドラえもん「へぇ…そうなんだ。」 話を聞いていると、マツウラは社長秘書らしい。船にも一緒に乗っていたそうだ。 ツワブキ「しかし最近は物騒になってきたな…マグマ団やアクア団だけじゃなく、ロケット団までホウエンに現れるなんて…」 ツワブキの口から出た言葉に、二人は驚いた。 のび太「ロケット団を見たんですか!?」 ドラえもん「どこでですか!?」 突然身を乗り出してきた二人に、ツワブキは少し驚く。 ツワブキ「いや…私が見たわけじゃないんだ。話を聞いただけなんだよ。」 のび太「その話…聞かせてくれませんか。」 のび太とドラえもんに促され、ツワブキは話しだした。 ツワブキ「詳しい話は知らないが、フエンやシダケ、キンセツにミナモと…あちこちでロケット団らしき奴等を見たという情報が報告されているんだ…」 ドラえもん「本当にあちこちだね…」 のび太「教えてくれて、ありがとうございます。」 ツワブキ「そうだ、君達のポケナビを貸してくれ。互いに登録しておこう。何か情報が掴めたら連絡するよ。」 そしてエントリーコールに登録を終えると、マツウラが帰って来た。 マツウラ「社長、持ってきました。」 ツワブキ「あぁ、ご苦労。」 ツワブキはマツウラが持ってきたモノを二人の前に差し出した。 ツワブキ「これは、学習装置と我が社の新製品ねタイマーボールだ。受け取ってくれ。」 二人は装置とボールをもらい、簡単な説明を受けた。 のび太「それじゃあ僕たちそろそろ…」 ドラえもん「いろいろとありがとうございました。」 二人がそう言って立ち上がると、ツワブキが尋ねた。 ツワブキ「いいんだよ。君達はこれからどこへ行くんだい?」 ドラえもん「ここのジム戦に勝ったら、ムロタウンへ行くんです。」 ツワブキ「そうか、ジムを周っているのか。ムロに行くなら、一つ頼まれてくれないか?」 のび太「なんですか?」 ツワブキからの相談に、のび太が答える。 ツワブキ「これを…ムロタウンにいる、ダイゴという男に渡して欲しいんだ。」 ドラえもん"やっぱり…おかしい?" のび太「わかりました。」 のび太は、ドラえもんの疑問をよそに差し出された手紙を受け取った。 ドラえもん「いろいろありがとうございました。」 のび太「ありがとうございました!」 マツウラ「こちらこそ、助かったよ。ありがとう。」 二人はマツウラにフロントまで送ってもらい、デボンコーポレーションを後にした。 のび太「この後どうする?」 二人は、一旦ポケモンセンターに向かって歩いている。 ドラえもん「僕はジム戦をしてくるよ。そろそろ大丈夫だろうし。」 のび太「そうだね、じゃあ僕はポケモンセンターで待ってるよ。ご飯も食べてないしさ。ドラえもんのジム戦が終わったら、トウカの森を抜けて連絡船に乗ろう。」 ドラえもん「そうしようか。」 そしてポケモンセンターに着いた二人はポケモンを回復させ、ドラえもんはジム戦を行いに出て行った。 @スネオ ドラえもんがジムに挑戦しようとしている頃─ スネオはカナズミ周辺のトレーナーと片っ端から戦っていた。 スネオ「ロコン、電光石火!」 ロコンはジグザグマに高速で体当たりし、ジグザグマをすっ飛ばした。 トレ「あぁっ!ジグザグマ!くそぉ…負けちゃった。」 スネオ「やりぃ!僕ってやっぱ天才だなぁ!…お?」 バトルを終えると、急にボールが光りだした。 スネオ「やった!やっと進化するぞ~。」 そう言ってスネオがボールから出したのは、進化したてのユンゲラーだった。 のび太と別れて森を抜けてすぐに、スネオはケーシィの捕獲・育成に精を出していた。 スネオ「長かったなぁ…捕まえてから今までずっと戦って、やっと進化か。これで戦えるぞぉ!ツツジだって楽チンだね!」 スネオは、意気揚々とポケモンセンターへ向かった。 センターに着いてポケモンを預け食事を取ろうと二階へ上がると、何人かいた客の中にのび太を見つけた。 スネオはのび太に近寄って話しかけた。 スネオ「よぉのび太。」 のび太「あっ、スネオじゃないか!よく会うね。」 スネオ「確かにな。お前もこれからジム戦か?悪いけど僕が先に…」 行かせて貰うぜ、スネオはそう言おうとした。 のび太「違うよ。ジム戦は着いてすぐ終わらせて、今はジム戦をやってるドラえもんを待ってるんだ!」 スネオは、のび太から帰ってきたまさかの一言に驚きを隠せなかった。 スネオ「え!のび太が勝ったのかよ!?」 のび太「うん!かなり苦戦したけどね…」 スネオは悔しかった。いつもノロマだとばかり思っていたのび太に先を越されたのがプライドに触ったのだった。 スネオは目の前のメガネを張り倒してやりたいような気持ちを冷静に押さえながら食事をとっていた。 するとそこに、ジム戦を終えたドラえもんがやってきた。 ドラえもん「のび太くーん!勝ったよ!あ…スネオもいたのか。」 のび太「おかえりドラえもん!」 スネオ「僕はオマケかい…ははん。」 スネオはちょっと傷ついた。 ドラえもんは、ヒトデマンの力押しで勝ったらしい。 スネオはその話を聞きながら食事を終えると、立ち上がった。 スネオ「じゃあ、僕も行ってくるよ!」 ドラえもん「あ、スネオ待って!」 スネオは急に呼び止められて、内心イライラした。 スネオ"なんだってんだよこのタヌキめ。" ドラえもん「あのさ、今日のジム戦は僕で終わりだってさ。もうジム閉めるって言ってたよ。」 スネオ「…………」 のび太「じゃあ、僕たちこれからムロに行く定期船に乗るから!」 ドラえもん「頑張ってね、スネオ!」 二人は立ち上がり、スネオに手を振ってポケモンセンターを出て行った。 スネオ"泣かないもんね。ぐすん" スネオは涙を堪えて、ちょっとだけ怒りと悲しみをこめて無言でイスを蹴った。 スネオ"小指…打っちゃったよママン。" スネオの状況 手持ち ロコン・ユンゲラー カナズミのポケモンセンターに宿泊決定(ちなみにジャイアンも居ます)。 ついでにみんなの状況─ @のび太 手持ち エーフィ・キノココ∀ムロに向かう連絡船へ @ドラえもん 手持ち ヒトデマン・ドンメル∀のび太と一緒 @スネオ 手持ち ロコン・ユンゲラー∀上にあります。 @ジャイアン 手持ち ヨーギラス・???∀スネオと一緒 @しずか 手持ち ラッキー・マリル・???∀どこにいる? @リーフ 手持ち ???∀どこにいる(そしてなかなか出番ない)? @しずか のび太達がトウカの森を抜けて定期船の方へ向かっている時、しずかはハギの小屋でくつろいでいた。 しずか"定期で船が出ているなんて、便利ね。" しずかは壁に張られた時刻表に目をやる。今はトウカ、ムロ、カイナと三ヵ所を結ぶ定期船を待っているのだ。 それから40分程して、そろそろ船も着こうかという頃、待合所となっている小屋に知った顔が入って来る。 しずか「あっ、のび太さん、それにドラちゃん!」 のび太「あっ、しずかちゃん!」 ドラえもん「しずかちゃんも船待ってるんだ。」 しずか「えぇ、のび太さん達もジム戦をクリアしたのね。」 のび太「うん!僕らが一番のりかな?」 しずか「あら?のび太さん見てないの?」 ドラえもん「リーフちゃんは僕らの中で一番早くジム戦をクリアしてるよ。認定トレーナーの名前見てなかったの?」 のび太「見てなかった…」 やはり、現役トレーナーには敵わない。 三人がなんとなく思った時、桟橋に船が着いた。 しずか「船が着いたみたいよ!行きましょう。」 ドラえもん「うん!」 そして三人は、ムロに向かう定期船に乗り込んだ。 船に揺られる事数十分、三人はムロタウンへと上陸した。 のび太「ここがムロタウンかぁ。小さな町だねぇ。」 のび太はそう言って辺りを見渡す。 ドラえもん「とりあえず、今日はジム戦は置いといてポケモンセンターで休もう。」 しずか「そうね、時間も少し遅いし。」 こうして三人はとりあえずポケモンセンターに部屋を取りに行った。 ジョーイ「三名様ですね。四人部屋で相部屋することになりますがよろしいですか?」 どうやら他に空いている部屋はないらしく、三人は了承する。 案内された部屋で三人がくつろいでいると、部屋のドアが急に開いた。もう一人の人物が入ってきたのだろう。 その人物を見て、三人は驚いた。 のび太「リーフちゃん!」 ドラえもん「もう一人って、リーフちゃんだったのか!」 三人と再会したリーフも、嬉しそうに会話に参加する。 リーフ「やっぱり子供のトレーナー何人かってのび太くん達の事だったんだぁ!よかったぁ、知らない人ばっかでも嫌だったし。」 リーフも荷物を置き、しずかの隣りに腰掛ける。 それから三人は、それぞれ今まであった事を話した。 しずか「私は、ジム戦を終わってからはカナズミの町を周って、それからポケモンを少し鍛えてたの。」 しずかはカナズミで見た建物の話などをした。 ドラえもん「リーフちゃんは何してたの?一番にジム戦をクリアしたみたいだけど。」 ドラえもんがリーフに話題を振ると、リーフも話し始めた。 リーフ「あたしは、カナズミで情報を探したりしたけど何もなかったから午後の一番早い定期船に乗って来たの。 それからは洞窟でレベル上げしてたよ。のび太くん達は?」 それからのび太とドラえもんは、カナズミであった事をリーフ達に話した。 その話を聞き終えたリーフは、じっと考え込んでいる。 しばらく黙りこくった後、リーフは急に立ち上がった。 リーフ「あたし…お風呂入ってくるね。」 呟くようにそう言って部屋を出て行くリーフ。三人はそれを静かに見ていた。 のび太"リーフちゃん…" ドラえもん「まぁ、僕たちも休もう。明日はジム戦もあるんだしさ。」 しずか「そうね。リーフちゃんが戻ったら私達も入って休みましょう。」 のび太「うん…」 こうしてその後、四人はムロで一夜を明かす。 そして翌朝── @ジャイアン カナズミで夜を越したジャイアンは、気持ち良く朝を迎えた。 ジャイアン「よっしゃ…それじゃ早速ジム戦に行くか!」 ジャイアンは腹ごしらえもそこそこに、ポケモンセンターを後にする。 ジャイアン「たーのもぉぉー!」 ツツジ「あら…元気な方ですね。ジム戦ですか?」 ジャイアン「おぅ!頼むぜ!」 そしてジャイアンのジム戦が始まった。 ツツジ「行きます、イシツブテ!」 ジャイアン「やっちまぇ!ドゴーム!」 ジャイアンが繰り出したのはドゴーム(ゲームでも気に入ってました)。スネオと同じように丸一日を費やして進化させていた。 ジャイアン「ドゴーム、騒ぐんだ!」 ジャイアンの命令を受けて、ドゴームがけたたましい大声で叫んで暴れだす。 ツツジ「凄い声ですね…イシツブテ、体当たり!」 イシツブテがドゴームに向かってくると、ドゴームは急に静かになり体を丸くした。ツツジとイシツブテは予期せぬ行動に動きを鈍らせる。 ツツジ「一体何を…」 ジャイアン「今だ!驚かせ!」 ドゴームがイシツブテを両手で掴み、大声を出して驚かせる。イシツブテは怯んでしまった。 ツツジ「そんな!イシツブテ、攻撃しなさい!」 ジャイアン「反撃が遅いぜ!ぶん投げて超音波だ!」 ステージ上に投げられたイシツブテに超音波がヒットする。 ツツジ「イシツブテ!しっかりして…」 しかしイシツブテは超音波の影響で思うように動けず、ステージの岩にぶつかったりして勝手にダメージを受けている。 ジャイアン「はたいてトドメだ!」 イシツブテがドゴームの攻撃で瀕死になる。ジャイアンのドゴームは無傷だ。 ジャイアンは勢いでイシツブテ二体を軽く撃破する。 ツツジ"このドゴーム…強い。進化してるという事は20は行ってるわね…" 意外にレベル上げの上手いジャイアンは、ツツジを圧倒する。 ツツジ「お願い…ノズパス!」 ジャイアン「…戻れ、ドゴーム。」 ジャイアンは未だにほぼダメージのないドゴームを戻す。 ツツジ「一体何故…余裕という事?」 ジャイアン「へへっ、まぁな。行け!ヨーギラス!」 ジャイアンはもう一つのボールからヨーギラスを繰り出した。 ツツジ「ヨーギラス…珍しいポケモンを持ってるんですね。」 ジャイアン「へへっ、羨ましいだろ?コイツで勝負を決めてやるぜ。」 ジャイアン「先手必勝だ!ヨーギラス、穴を掘る!」 ツツジ「また地面タイプですか…」 ヨーギラスは荒れ地をかたどったステージの地下に潜んだ。 ツツジ「しかし…対策ならあります。ノズパス、磁力で引き寄せなさい!」 ノズパスの周りに強力な磁界が発生し、地下にいたヨーギラスを引き寄せる。 ツツジ「そこよ、体当たり!」 ノズパスの重い体の体当たりは、ヨーギラスにのしかかるようにヒットする。 ジャイアン「穴掘り対策は万全ってワケか…」 ツツジ「えぇ、残念でしたね。」 ジャイアン「まぁ、こっからだよこっから。ヨーギラス、もう一度穴を掘る!」 着地したヨーギラスはもう一度地面に潜る。 ツツジ「何度やっても無駄ですよ…引き寄せて!」 またしても同じようにヨーギラスが地面から飛び出す。 ジャイアン「今だヨーギラス、砂嵐!」 ステージ上に砂嵐が発生する。 ツツジ「砂嵐でもノズパスにはダメージはありませんよ?」 激しい砂嵐で、お互いにトレーナーの姿も確認できない程だ。 ジャイアン「へっ、攻撃しなくていいのか?俺は行かせて貰うぜ!ヨーギラスそいつを踏み付けろ!」 ツツジ「言われなくても…ノズパス、引き寄せて体当たりし続けて!」 砂嵐の中から鈍い音が聞こえてきた。そして段々砂嵐が晴れてくると、ステージの上にノズパスの姿はなかった。 ツツジ「えっ…ノズパス、どこなの!?」 ジャイアン「どうやら上手くいったようだな…ステージのあそこ、見てみろよ。」 ジャイアンの指差す方向をツツジが見ると、ステージに穴が空いていた。その穴の中には── ツツジ「ノズパス!」 ノズパスが見事に入っていた。 ジャイアン「体当たりしてきた時に突き落としたんだよ。さっきの穴を掘るでやわくなった地面に、ヨーギラスとノズパスの重量だ。 簡単におっこちたんだな。」 ノズパスは脱出しようと足掻くが、自分の体重が重りになって出られない。 ジャイアン「そのままどんどん踏み付けろ!」 ヨーギラスはノズパスの上でピョンと飛び跳ねて踏み付け続ける。 そしてその状況から脱出することが出来なかったノズパスは力尽き、ジャイアンが勝利を納めたのだった。 ツツジ「無茶苦茶なバトル…勉強になりましたよ。」 ジャイアン「おうっ!」 こうしてジャイアンもバッチと秘伝マシンをゲットした。 ジャイアンの勝利からしばらく経って── @スネオ スネオ"まさかジャイアンが居たとはね…思わず隠れちゃったよ。" 長年の経験からの条件反射で思わず隠れてしまったスネオ、ジャイアンが去ったのを確認してポケモンセンターを出発。 スネオ「ジム戦お願いしたいんですけどー!」 ツツジ「どうぞ…"最近子供のトレーナー増えてるんですね…"」 スネオ"よし…こっちなら楽に行けるぞ…" こうしてバトルステージに通されたスネオ、その表情は自信に満ち溢れている。 ツツジ「それじゃあ始めましょう、イシツブテ!」 スネオ「ユンゲラー!行けぇ!」 スネオはユンゲラーの念力でイシツブテを軽く倒し、ツツジがノズパスを出す前にユンゲラーを引っ込めた。 スネオ「ロコン!怪しい光だ。」 スネオは新たに繰り出したロコンに怪しい光を命じる。 ツツジ「体当たり!」 重量に似合わずスピードの早いノズパスの攻撃がヒットしたが、ロコンの怪しい光で混乱してしまったようだ。 スネオ「よしロコン、鬼火だ!」 混乱して思うように動けないノズパスを、鬼火が包みこんでノズパスを火傷状態にした。 ツツジ「状態異常にして戦うタイプですか…」 スネオ「まぁね…でもそれだけじゃないぞ。戻れロコン!」 スネオはロコンを戻し、ユンゲラーを再度ステージに送り込んだ。 ツツジ「ノズパス、体当たりして!」 言う事を聞けたノズパスがユンゲラーに体当たりしようとすると、ユンゲラーは姿を消した。 突然の事態をノズパスは理解出来ていない。 ツツジ「しまった!後ろを取られた…」 ユンゲラーはノズパスの背後に姿を現す。 スネオ「ノズパスは"こっち"には向けない!ユンゲラー、金縛りで動きを止めろ!」 ユンゲラーがスプーンをかざすと、ノズパスは身動きとれなくなった。 ツツジ「くっ!」 スネオ「念力で倒れるまでやっちゃえ!」 ヤケドのダメージと念力のダメージでノズパスは倒れる。 ツツジ「ノズパスの背後…南を取られちゃ敵いませんね、更に金縛りとは…」 スネオ「ノズパスは北を向く…それを知ってからはこの戦法はすぐに思い付いたよ。」 スネオは、ノズパスの習性を上手く利用して勝利を勝ち取ったのだった。 スネオの状況 手持ち ロコン・ユンゲラー ジャイアンの状況 手持ち ヨーギラス・ドゴーム 共にカナズミジムクリア。 ジャイアンとスネオがカナズミのジムをクリアしている頃、ムロでは─ のび太「キノココ、痺れ粉!」 トウキ「マクノシタ!ビルドアップだ!」 のび太のジム戦が行われていた。対するジムリーダーはイケメン格闘家トウキ、すでにトウキに残されたポケモンはマクノシタ一体となっている。 のび太「体当たりで決めちゃえ!」 キノココの体当たりがマクノシタにダメージを与える、が体当たりを受けたままマクノシタはキノココを掴んで離さない。 トウキ「よくやったマクノシタ!そのまま当て身投げだ!」 トウキの合図と共にビルドアップで肉体の強化されたマクノシタが、掴まえたキノココを後ろに叩き付ける。 トウキ「これでそいつは戦闘不能だな!さぁ、もう一度アイツで来いよ!」 キノココをボールに戻したのび太に、トウキが挑発するように言う。 のび太「言われなくても…行くぞ!」 のび太が繰り出したのはエーフィ(ちなみにワンリキーはエーフィで倒していた)。自身もやる気に満ちている。 トウキ「押し切るんだ!突っ張り!」 猛烈な勢いで突っ込んでくるマクノシタ、しかしその勢いはエーフィの手前で相殺された。 トウキ「ちっ、止められたか!」 見えない力でマクノシタを押さえ付けていたのは、もちろんエーフィだ。 のび太「よし!念力を強めるんだ!」 エーフィが強くマクノシタを睨むようにすると、マクノシタの顔が苦痛に歪む。そして─ トウキ「マクノシタ!」 少し耐えた後、崩れるように倒れたのだった。 トウキ「戻れ…マクノシタ。」 ボールにマクノシタを戻し、お手上げだ といった感じでトウキは溜め息をつく。 トウキ「やれやれ…これで三連敗か。今日は厄日かな?」 ジム戦を終えて、トウキからバッチと秘伝マシン"フラッシュ"を手に入れたのび太。 リーフ「おめでとうのび太くん!」 しずか「これで…後はドラちゃんだけね!」 リーフとしずかはすでにジム戦をクリアしていた。リーフはコトキの時点で進化させていたというハッサム一体で文字通りの完封だった。 そしてしずかはラッキーこそ相性の関係で倒されたものの、ジックリと育てていたという新戦力、ラルトスとマリルで勝利を納めた。 こうして、四人の中でジム戦を終えていないのはドラえもんだけとなっている。 のび太のジム戦が終わり、トウキも休憩を挟まないといけないので四人はポケモンセンターに来ていた。 リーフ「のび太くんのポケモンも回復終わったみたいだね。」 二つのモンスターボールを持ってのび太がリーフ達の元へ歩いてきた。 のび太「終わったよ!リーフちゃん、行こうか?」 リーフ「そうだね、行こうか!頑張ってねドラちゃん。」 のび太「しっかりね、ドラえもん!」 ドラえもん「うん、頑張るよ。」 しずか「のび太さん達も、お使い頑張ってね。」 四人は二手に別れる事になっていた。 のび太とリーフは、石の洞窟にいると思われるダイゴの所へ。ドラえもんはジム戦、しずかはその付き添いという振り分けである。 そして四人は別れ、のび太とリーフは海岸線を歩いて石の洞窟を目指した。 のび太「ねぇリーフちゃん…洞窟まだなの?」 リーフは昨日で一度洞窟に行っていたので道案内をしてくれている。 リーフ「そろそろだと…あ、見えてきたよ!」 二人の数十メートル先に洞窟の入口が見えた。 二人は走って洞窟の中へ入って行った。 後ろから、黒い影が二人を追うように洞窟へ入って行くのに気付いた者は居なかった。
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■夢をかなえてドラえもん(どらえもん期間限定OP) 放映期間:2007年5月11日~2008年3月14日 2008年3月28日~6月27日(以降はOPなし?) 作詞・作曲:黒須克彦 編曲:大久保薫 歌:mao ひま -- ひま (2008-12-21 10 36 03) 私的に前の声の方がいい -- 死 神 (2008-12-21 20 57 44) ↑全くですね。 ジャイ○ンも リサイタルの声が 優しくなって しまいましたし。 -- かな (2008-12-21 21 28 32)
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Blu-ray 映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険 7人の魔法使い【ブルーレイ版】 Blu-ray発売日:3月2日 2007年公開の新声優版「映画ドラえもん」第2弾。 のび太が“もしもボックス”で創った魔法世界。 そこでドラえもんたちは魔法を自由にあやつる少女・美夜子と出会う。 美夜子の父・満月牧師は魔法学の研究者。地球の滅亡を企む悪魔族の魔界星が地球に接近していると唱えていた。 ドラえもんたちは悪魔族と戦うことを決意する! オリジナルエピソードも加わった人気作品のBD版。 2007年公開。映画ドラえもん のび太の魔界大冒険のリメイク。2012年3月2日、Blu-ray版が発売。 新シリーズ第1作にのび太の恐竜2006、第3作にのび太と緑の巨人伝がある。 http //doraeiga.com/2007/ 総監督 楠葉宏三 監督 寺本幸代 原作 藤子・F・不二雄 脚本 真保裕一 3DCGスーパーバイザー 木船徳光 3DCG監督 奥村優子 美術監督 土橋誠 色彩設計 吉田晴絵 撮影監督 熊谷正弘 編集 岡安肇 録音監督 田中章喜 効果 糸川幸良 音楽 沢田完 アニメーション制作 シンエイ動画 絵コンテ 寺本幸代 演出 腰繁男 作画監督 金子志津枝 絵コンテ補佐 鈴木孝義 作画監督補佐 加来哲郎 大杉宣弘 ■関連タイトル Blu-ray 映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険 7人の魔法使い【ブルーレイ版】 映画ドラえもん超全集 DVD 映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険 7人の魔法使い スペシャル版 ドラえもん サウンドトラックヒストリー2 ~沢田完 ドラえもん映画音楽集~ ニンテンドーDS ドラえもん のび太の新魔界大冒険 DS ROBOT魂 ドラえもん S.H.フィギュアーツ 野比のび太 フィギュア・ホビー:ドラえもん 原作コミック 藤子不二雄/大長編ドラえもん のび太の魔界大冒険 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Blu-ray 魔女見習いをさがして Blu-ray「どうにかなる日々」Blu-ray Happy-Go-Lucky Edition 初回限定生産 Blu-rayDisc付き 『ラブライブ! スーパースター!!』「始まりは君の空」【みんなで叶える物語盤】 BEM~BECOME HUMAN~豪華版Blu-ray Blu-ray 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 10th Anniversary Compact Collection Blu-ray ぐらぶるっ! Blu-ray 映画クレヨンしんちゃん 激突! ラクガキングダムとほぼ四人の勇者 Blu-ray CHRONO CROSS 20th Anniversary Live Tour 2019 RADICAL DREAMERS Yasunori Mitsuda Millennial Fair FINAL at NAKANO SUNPLAZA 2020 ゴブリンスレイヤー Blu-ray BOX 初回生産限定 グリザイア ファントムトリガー THE ANIMATION 03[Blu-ray] 特装版 ラブライブ! サンシャイン!! Saint Snow 1st GIG 〜Welcome to Dazzling White Town〜 Blu-ray Memorial BOX ゾンビランドサガ Blu-ray BOX 初回生産限定盤 Blu-ray 思い、思われ、ふり、ふられ 完全生産限定版 Blu-ray Fate/Grand Carnival 1st Season 完全生産限定版 Blu-ray Fate/Grand Carnival 2nd Season 完全生産限定版 Blu-ray ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIII OVA Blu-ray 映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日 BD特装版 Blu-ray アズールレーン 三笠大先輩と学ぶ世界の艦船 ぶるーれい Blu-ray 水瀬いのり Inori Minase 5th ANNIVERSARY LIVE Starry Wishes かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 22 OVA同梱版 呪術廻戦 公式ファンブック よつばと! 15 監修 庵野秀明・樋口真嗣など 夢のかけら 東宝特撮映画篇 パラレルパラダイス 13 特装版 アイドルマスター ミリオンライブ! Blooming Clover 9 オリジナルCD付き限定版 美樹本晴彦マクロス画集 軌 わだち― 夜ノみつき 10th EUSHULLY WORKS しらこ画集 ILLUSTRATION MAKING VISUAL BOOK カズアキ画集 Kazuaki game artworks ライザのアトリエ2 ~失われた伝承と秘密の妖精~ 公式ビジュアルコレクション ぼくたちは勉強ができない 第21巻 音声ドラマ ミニ画集付き同梱版 あいきょう 荻pote作品集 ヒョーゴノスケ流 イラストの描き方 TVアニメ『くまクマ熊ベアー』オフィシャルファンブック 押井守原作・総監督 西村純二監督作品 『ぶらどらぶ』 解体新書公式コンプリートガイド OCTOPATH TRAVELER Design Works THE ART OF OCTOPATH 2016-2020 おそ松さん 3rd season SPECIAL BOOK 描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方 YMO1978-2043 「小冊子・YMO全トラックリスト2021 Amazon限定表紙版」付き To LOVEる -とらぶる- ダークネス FIGURE PHOTOGRAPHY COLLECTION 斉藤朱夏 CALENDAR 2021.4-2022.3 ラブライブ! サンシャイン!! Aqours DOME TOUR COMIC ILLUSTRATION BOOK ラブライブ! サンシャイン!! Aqours COMIC ILLUSTRATION BOOK 2020 Winter イジらないで、長瀞さん 10 特装版 「はたらく細胞」公式アニメ完全ガイド リスアニ! Vol.43.2「アイドルマスター」音楽大全 永久保存版VII アイドルマスター シャイニーカラーズ 3 CD付き特装版 ウルトラマンマックス 15年目の証言録 ウルトラマンZ特写写真集 じじぃ 人生は深いな 冴えない彼女の育てかた 深崎暮人画集 上 Flat. ぷよぷよ アートワークコレクション 古谷静佳1st写真集 re START THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT MASTER COLLABORATION! Great Journey ウルトラマンゼロ Blu-ray BOX クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 Blu-ray BOX 初回生産限定版 小林さんちのメイドラゴンBlu-ray BOX ゆゆ式Blu-ray BOX スペシャルプライス版 とーとつにエジプト神 Blu-ray 直球表題ロボットアニメ 全話いっき見ブルーレイ 未来ロボ ダルタニアス 一挙見Blu-ray VOL.1 シュヴァルツェスマーケン 全話見Blu-ray ワールドトリガー一挙見Blu‐ray VOL.1 異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 魔王プレイボックス 初回生産限定 トータル・イクリプス 全話見Blu-ray Blu-ray Cutie Honey Universe Complete Edition 夜ノヤッターマン 全話いっき見ブルーレイ こみっくがーるず Blu-ray BOX 初回生産限定 Blu-ray 幼女社長 むじなカンパニーセット 初回生産限定 ログ・ホライズン 円卓崩壊 Blu-ray BOX 七つの大罪 憤怒の審判 Blu-ray BOX I Blu-ray 水樹奈々 NANA ACOUSTIC ONLINE 『Dr.STONE』2nd SEASON Blu-ray BOX【初回生産限定版】 魔術士オーフェンはぐれ旅 キムラック編 Blu‐ray BOX 今井麻美 Winter Live「Flow of time」 - 2019.12.26 at EX THEATER ROPPONGI - Blu-ray盤 Blu-ray 仮面ライダーゼロワン ショートアニメ EVERYONE'S DAILY LIFE 仮面ライダー一挙見Blu-ray 1号 2号・V3編 仮面ライダー一挙見Blu-ray X・アマゾン・ストロンガー編 スーパー戦隊一挙見Blu-ray 1975-1981 スーパー戦隊一挙見Blu-ray 1982-1986 半妖の夜叉姫 Blu-ray Disc BOX 1 完全生産限定版 裏世界ピクニック Blu-ray BOX上巻 初回生産限定 Levius レビウス Blu-ray BOX【期間限定版】 スーパー戦隊 学研の図鑑 江口寿史美人画集 彼女 アニメディスクガイド80's レコード針の音が聴こえる necomi画集 PHONOGRAPHIC フルーツバスケット アニメ2nd season 高屋奈月 Illustrations 2 彼女、お借りします TVアニメ第1期 公式設定資料集 ドラゴンボール 超戦士シールウエハースZ 超シールガイド ガンダムアーカイヴス『ガンダムビルドシリーズ』編 Angel Beats! 天使画集 Angel Diary PANZER FRAULEIN 野上武志画集 【陸編】 Angel's cage るび様画集 Sweet Dream はすね画集 画集 制服Girl's▼コレクション もりょ作品集 異世界ファンタジーのキャラクターコレクション 劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」公式ビジュアルBOOK アイドルマスター シャイニーカラーズ イラストレーション ワークス VOL.2 Blu-rayDisc付き 八十亀ちゃんかんさつにっき 10 特装版 あんさんぶるスターズ! Ready For Star 2巻 缶バッジ付 Switch エーペックスレジェンズ チャンピオンエディション New ポケモンスナップ -Switch 【PS4】BIOHAZARD VILLAGE PLAMAX 聖戦士ダンバイン サーバイン ノンスケール PS製 組み立て式プラスチックモデル スーパーミニプラ 無敵ロボ トライダーG7 3個入りBOX 魔道祖師 前塵編 完全生産限定版 HGUC 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ Ξガンダム MG 機動戦士ガンダムSEED モビルジン 1/100スケール カンチ 青 ノンスケール ABS&ダイキャスト製 塗装済み完成品 ☆赤ver 魔女の旅々17 ドラマCD付き特装版 クリストファー・ノーランの世界 メイキング・オブ・インターステラー BEYOND TIME AND SPACE 時空を超えて るるぶアズールレーン からかい上手の高木さん15からかいカレンダーカード付き特別版 「武装神姫」原案イラスト集 ALLSTARS 機動戦士ガンダム サンダーボルト 17 キャラクターブック付き限定版 とある科学の超電磁砲T OFFICIAL VISUAL BOOK Aqours 5周年記念アニメーションPV付きシングル「smile smile ship Start!」【BD付】
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「ドラえもうん!」 日曜日の昼下がり、野比家に情けない泣き声が響いた。 声の主は玄関を乱暴に閉め、ばたばたと廊下を走り、 二階へと繋がる階段を上って来る。 「やれやれ」 ドラえもんは溜め息をついた。泣きながら部屋の襖を開けたのは、 ドラえもんの予想通りのび太だったからだ。 「今日はどうしたんだい。ジャイアンに殴られた? スネ夫に馬鹿にされた? それともしずかちゃんに嫌われた?」 ドラえもんはこういう状況には慣れている。何故なら日常茶飯事だからだ。 しかし、のび太は首を横に振り、 「全部はずれ!」 ドラえもんの言葉を否定し、捲し立てる。 「ポケモンのダイパを持ってないからジャイアンたちに馬鹿にされたんだよう!」 「ジャイアンたちってことはスネ夫もってことだ。だったらはずれじゃないよね」 ドラえもんが珍しく食い下がった。はずれと否定されたのが悔しかったのだろう。 「そんなことどうでもいいよ! お願いだよ、ドラえもん。ダイパを出して!」 しかし、 「それは無理だ。ぼくは出せないよ」 ドラえもんは即答した。 「そんなあ……」 のび太は、ガクリとうなだれたが、 ふと、なにかを思い付いたらしく、ゆっくりと喋り出す。 「ああ……これじゃあ、ぼくだけじゃなくて ドラえもんまで馬鹿にされちゃうだろうなあ」 「なんだって!」 「スネ夫あたりが『ゲームのひとつも出せないなんて役立たずなロボットだな』 とか言ってくるだろうなあ」 これが赤点キング・のび太の作戦だった。 「でも仕方ないよね。出せないものはしょうがないもんね」 (ここまで言えばドラえもんは釣られてくれる……) ドラえもんは仮にも未来から来たネコ型ロボット、そのプライドは低くはない。 「ぐぬぬぬぬ……」 「それじゃあ、ぼくは空き地に行って来るよ。じゃあね、ドラえもん」 のび太が追い討ちをかけた。すると、 「のび太くん、待った!」 (よし、かかった!) のび太は心の中でガッツポーズをした。 「なに? もしかして……」 のび太がドラえもんのほうへ僅かな期待とともに向き直る。しかし、 「空き地に行ったらみんなを呼んでおいで」 ドラえもんの言葉はのび太の期待を見事に裏切った。 「ええ、なんで?」 「いいから呼ぶんだ。そうそう、ダイパを持って来るように言っておいてね」 ますますわけが分からなくなったのび太だったが、取り敢えず空き地へ向かった。 数分後、 「ただいまあ、連れて来たよ」 のび太は四人の子供を連れて部屋に戻って来た。 「ほら、ダイパ。ちゃんと持って来たよ」 そのうちのひとり、スネ夫がこれみよがしにゲームを見せ、 「ドラえもん、今日はなにをするつもりなんだ?」 ジャイアンがドラえもんに尋ねた。 「よくぞ聞いてくれました!」 ドラえもんは四次元ポケットを漁り始め、そこから小さな機械を出した。 テケテケン♪ 「ゲームワールド!」 「ドラちゃん、それはなに?」 しずかが尋ねた。 「よくぞ聞いてくれました!」 ドラえもんの言葉にデジャビュを感じずにはいられない五人だったが、 黙って耳を傾ける。 「これはね、ここにゲームを差し込むとゲームの世界に入れる道具なんだ」 五人はそれを理解するのに少し時間がかかったが、 意味が分かると嬉しそうに目を輝かせた。 「すごいだろ?」 ドラえもんは得意気だ。 「それじゃあ、説明書を読むよ。ええと……ポケモンダイパは928Pだな……」 今度は分厚い本を取り出した。ゲームワールドの説明書らしい。 「あったあった。ええと…… “このゲームは最大十二人までが楽しむことが出来ます。 差し込むソフトはひとつで構いません。 ゲームの世界での一日は現実の世界での二十四秒程度です。 だれかひとりがバッジを八つ集め、ポケモンリーグに挑戦し、 見事チャンピオンとなればゲーム終了です” ……というわけだからスネ夫、ダイパを貸して」 「あっ、うん……はい、ドラえもん」 スネ夫がダイパをドラえもんに手渡す。 「ありがとう。それじゃあ、準備はいいかな? それではダイパの世界へ……」 「ちょっと待った!」 待ったをかけたのはのび太。 「なんだよ、のび太。トイレか?」 ジャイアンが苛立ちながら言った。早くゲームがしたいようだ。 「ぼくとしずかちゃんはダイパをやったことがないんだよ? これって不利じゃないかなあ」 「今更なにを言ってんだよ」 今度はスネ夫が言った。 「みんなだって一回クリアしたゲームをまたやったって面白くないんじゃない?」 のび太にしては尤もな意見だ。 「なるほど、確かに一理あるね」 出木杉もそれに賛同した。 「しょうがないなあ、分かったよ」 ドラえもんが機械を弄り出した。 「なにしてるの?」 「時間設定をクリア後に変えるんだ」 しずかの問いにドラえもんが答え、 「時間設定をクリア後に変える?」 のび太が聞き返した。 「そう、これでこのダイパは主人公が殿堂入りして三年たったあとの世界になるよ」 ドラえもんの説明が理解できず、呆然とする五人。 「ああ、主人公っていうのはきみたちじゃなくて…… そう、ゲームのひとりの登場人物として捉えてくれればいい。 きみたちはその主人公が殿堂入りしてからの世界を冒険するんだよ」 「それならゲームのイベントはどうなるんだ?」 ジャイアンが即座に尋ねた。 「さあね……ぼくにも未知の世界なんだ。そっちのほうが楽しみだろ?」 五人の中で首を縦に振らない者はいなかった。 「よし、それじゃあ今度こそ準備はいいかな? それではダイパの世界へ……レッツゴー!」 ドラえもんが言ったと同時に、六人は不思議な感覚に襲われた。 ここは フタバタウン わかばが いぶく ばしょ 「みんな無事に着いたみたいだね」 ドラえもんが人数を確認しながら言う。 「すっげえ! これがダイパの世界か!」 ジャイアンが大声を上げた。 とてもゲームとは思えないほどのリアルさに他の四人もざわざわと騒ぎ出す。 「それじゃあ、今からポケッチとポケモン図鑑とタウンマップとひでんマシンと パートナーのポケモンを配るよ」 「そんなに?」 スネ夫が驚いて聞き返した。 「うん。ポケッチのアプリ、ひでんマシンは全種類が揃ってるよ。 とは言ってもバッジを手に入れなきゃ使えないけどね。はい、どうぞ」 ドラえもんが五人に各種アイテムを配り始める。 ここは殿堂入り後の世界。 五人はポケッチやポケモン図鑑などは手に入れることができないのだ。 「みんなに配られたね。それじゃあお待ちかねの……」 ドラえもんは五つのモンスターボールをポケットから取り出した。 「パートナーになるポケモンを配るよ!」 五人から歓声が沸き起こる。 「アイウエオ順だから……まずはジャイアンだね。どうぞ」 ジャイアンが五つのボールのうち、ひとつを選んだ。 ぽんっ! ジャイアンがボールを投げた。現れたのは、 「グレッグルか!」 ジャイアンが嬉しそうに言う。 「おれ、ゲームでも使ってたんだよ! こいつ」 「よしよし。じゃあ次は――」 こうして、出木杉はリオル、のび太はビッパ、スネ夫はスコルピ、 そしてしずかはミミロルを手に入れた。 「ビッパって……」 のび太は嘆いた。 ビッパのことなら知っている。知っているから嘆いたのだ。 ジャイアンとスネ夫はそんなのび太を笑っている。 「ビッパなんてその辺の草むらにいるじゃねえか!」 「まぬけなのび太にはお似合いだね!」 二人はそう言うと、さらにボリュームを上げて笑い続ける。 出木杉は気の毒そうにのび太を見ている。 しずかはのび太さんのポケモンも可愛いわよ、などとフォローしている。 「はいはい」 ドラえもんが手を鳴らして五人の注意をこちらに向けさせた。 「それじゃあいいかな? そろそろ旅に出なきゃ」 「あっ、そう言えば」 のび太がドラえもんに尋ねる。 「ドラえもんは旅をしないの?」 「うん。ぼくはゲームを見守る役なんだ。タケコプターでパトロールするんだよ」 それを聞いて、のび太は少し残念そうな顔をした。 「ああ、そうそう。ポケッチのアプリに電話っていうのがあるよね?」 ドラえもんの言葉に五人は腕にはめたポケッチを見た。 「その機能でぼくはきみたちに、きみたちはぼくに電話をかけれるから なにかあったら連絡してね」 五人は頷いた。 「これくらいかな。……それじゃあ、みんな」 ドラえもんは大きな声で、はっきりと言った。 「いってらっしゃい!」 201ばんどうろ 草むらを掻き分けて、二人の少年が進む。 「おい、スネ夫! 早く来ねえと置いてくぞ!」 「待ってよ、ジャイアン!」 ジャイアンとスネ夫、現実世界でもこの二人はいつも一緒にいた。 ジャイアンはスネ夫を子分として扱い、 スネ夫はジャイアンを虎の威を借る狐の如く利用しているだけではあったが、 二人はやはりこちらの世界でも一緒に行動している。 「スネ夫、町が見えたぞ! ええと、なんて言う町だっけ……」 「マサゴタウンだよ、ジャイアン」 それも一種の友情なのかもしれない。 とにかくも二人はいち早くマサゴタウンへ辿り着いたのだった。 「のび太さん、わたしたちは急がずにゆっくり行きましょうね」 「そうだね、しずかちゃん」 のび太としずかは主人公とヒロインらしく、二人で行動している。 (わたし、のび太さんと二人で大丈夫かしら……) (しずかちゃん……やっぱり可愛いなあ) しずかはただ単に自分ひとりだけでは不安であることや、 のび太をひとりにしておくのも不安であることなど、 諸々の理由によってのび太と一緒に行動しているのだが、 のび太には下心がありまくりである。 もしこの場にいたら、ドラえもんは泣いていたに違いない。 「そういえば」 しずかが口を開く。 「出木杉さんはどこに行ったのかしら」 出木杉はドラえもんの言葉が終わるとすぐに駆け出して行ったのだ。 「……さあね。もう次の町についてるのかもよ」 のび太が素っ気なく答えた。 のび太は出木杉に好感を抱いてはいない。 なんでもできる出木杉を見ていると、 なんにもできない自分が惨めに思えて来るからだ。 「そうかしら……」 しずかは首を傾げる。 すると、 「うわっ!」 のび太が声を上げ、 「えっ……きゃあっ!」 野生のムックルが二羽、突っ込んで来た。 二人はその出来事に戸惑いながらも、ボールを投げる。 「行け、ビッパ!」 「がんばって、ミミロル!」 この世界に来てから初のバトル、 しかも主人公・のび太とヒロイン・しずかのタッグバトルが始まった。 「ビッパ、たいあたり!」 「ミミロル、はたく!」 ビッパのたいあたりとミミロルのはたくが、それぞれムックルたちにヒットする。 ムックルたちは怒ったのかビッパを攻撃する。 ハクタイのもりにしか生息しないミミロルより、 そこらにいるビッパを狙うのも当然だろう。 「くそっ、まるくなる!」 鈍いビッパにムックルの攻撃を避けるのは無理、 ならば防御力を上げて少しでもダメージを減らすしかない。 丸くなるビッパとそれを集中攻撃するムックルたち。 その光景は亀を苛める子どもたちを彷彿とさせた。 「ミミロル、はたくよ!」 突然、しずかの声がして片方のムックルは戦闘不能になった。 もう片方のムックルはミミロルの攻撃に戸惑い、 「ビッパ、たいあたりだ!」 のび太のビッパのたいあたりを急所に食らい、倒れた。 「……あっけなかったね」 のび太が呟いた。 「あら、のび太さんのおかげだわ」 「へっ?」 しずかの言葉にのび太が素頓狂な声を出した。 「のび太さん、ビッパを囮にしたんでしょう? あれがなかったら駄目だったかもしれないもの」 しずかは壮大な勘違いをしてしまった。 「ま、まあ全部ぼくの計画通りだけどね! あはは……」 のび太が虚勢を張る横で、ビッパは円らな瞳でのび太を見つめていた。 このさき シンジこ きもちを あらわす みずうみ 湖が太陽の光できらきらと輝く。 出木杉はひとりの老人と一緒に湖を眺めている。 出木杉はだれよりも早くそこに着いた。 尤も、出木杉以外はだれひとりとしてそこへは向かわなかったのだが。 シンジこはゲームでは初めてのポケモンを手に入れる場所であるので、 この世界に於いて五人にはおおよそ無縁であるはずの場所だった。 「少年よ」 老人が出木杉に声を掛けた。 「きみはなにをしているのかね」 「……この湖には感情を司る神、エムリットがいますよね」 老人は少し驚き、出木杉の言葉に耳を傾ける。 「ぼくはそのポケモンに興味がありました。……もうここにはいないようですけど」 「少年よ」 出木杉が言い終わるのと同時に老人は言う。 「きみの名は?」 「出木杉です」 「デキスギか……。わたしはナナカマドだ」 「知っています」 出木杉は冷静だった。 ナナカマドは無表情のまま続ける。 「デキスギ、マサゴタウンのわたしの研究所に来なさい。 きみにいいものを見せよう」 出木杉は頷いて、ナナカマドに着いて歩き出した。 ここは マサゴタウン うみにつながる すなのまち のび太としずかが到着したとき、 「なんだね、きみは? 部外者の子どもは出て行きなさい!」 その言葉と共に、ジャイアンがマサゴタウンの研究所から追い出されていた。 「もう、ジャイアン。だから言ったじゃないか」 「どうしたの?」 しずかが尋ねた。 「ああ、しずかちゃんにのび太か。ジャイアンが研究所に入ろうとしたんだよ」 「なんでだよ、なんで入れてくれねえんだよ!」 ジャイアンは腹を立てているようだ。 「だってジャイアン、ぼくたちはただの子どもだよ? 主人公だったら博士と面識があるし、研究所に来るように言われてたけど、 ぼくたちは博士に会ってすらいないんだから」 スネ夫が続ける。 「それにぼくたち、ポケモンもポケモン図鑑も持ってるから、 研究所に用はないんだよ」 「あっ、確かにそうだな」 ジャイアンはやっと納得したらしい。 「だったらさっさとコトブキシティ行くぞ!」 「……そういう訳だから。じゃあね、二人とも」 我が侭ジャイアンと苦労人スネ夫は去って行った。 「スネ夫も大変だなあ……」 のび太がぼそりと呟いた。 のび太としずかはポケモンセンターに行き、 少し休んでから202ばんどうろに行くことにした。 二人がポケモンセンターに入ったとき、 丁度、出木杉とナナカマドはマサゴタウンに到着した。 「いいんですか? ここまでしてもらって」 「気にするな。わたしはきみが気に入ったんだ」 誤解を招きそうな台詞である。 「さあ、着いたぞ。わたしの研究所はここだ。入りたまえ」 「失礼します」 出木杉はナナカマドの研究所に入って行った。 そして数十分後、出木杉は研究所から出て来た。 「意外と……言ってみるものだね……」 出木杉の呟きは青い空に吸い込まれて行った。 次へ
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外伝現行スレ テンプレ(ルール) ドラえもん・のび太のポケモン小説投下スレin避難所 バーボン(雑談)現行スレ テンプレ(ルール) ドラえもん・のび太のポケモン小説バーボンin避難所
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前へ グレン北、海 クリムゾンバッチを手中に収め、最後のジムがある トキワを目指してグレンを出た4人 のび太 ドラえもんはのび太のギャラドスに乗って波乗り中 ドラえもんはヤドランに波乗りを覚えさせたが残念ながらドラえもんが重すぎて ヤドランには乗れなかった スネオはカメックスに、ジャイアンはのび太から奪った波乗りの秘伝マシンを ドククラゲに使って波乗りを覚えさせた 4人は気楽に話しをしながら海を移動している のび太「この後は何処に行くんだっけ?」 ドラえもん「忘れちゃったの!?君本当にゲームやってきた!?」 のび太「ちょ、ちょっと度忘れしちゃっただけだよ・・・」 ドラえもん「呆れたよ・・・トキワで最後のジム戦だろ」 のび太「ああ・・・そうだったね、うっかりしてたよ」 ジャイアン「のび太、お前ドラえもんと一緒じゃなかったら 今頃ノタレ死んでるじゃねえか?」 スネオ「言えてる言えてる」 間抜けなのび太を一緒に嘲笑うジャイアンとスネオ いつもの平和な光景だ、やっと彼等にも落ち着いていられる時間が来たらしい 彼等も久しぶりに緊張感を緩めている・・・が、 この平和も一時の幸せに過ぎなかった 密かに忍び寄る黒い影にまだ誰も気付いてはいなかった・・・ そして、突然悲劇は訪れる 突如、4人の行く手を阻むように巨大な水柱が上がったのだ ジャイアン「な、何だ!?」 スネオ「助けてええ!!」 大きく波が揺れ、4人は波乗りポケモンから振り落とされそうになったが、 夢中でポケモンにしがみついて海に落ちずにすんだ ドラえもん「何なんだ今の水柱は!?」 そう言った瞬間、全員が水柱の正体に気付いた グレン方面の遠くの空から多数の破壊光線が放たれてきているのだ 破壊光線は海に落ちて再び水柱が立ち、4人の周辺の海が大きく揺れた ジャイアン「うわあああ!」 ドククラゲに乗っていたジャイアンが大きく揺れた波でバランスを崩し、 海に振り落とされた ジャイアン「がばっ!た、助けてくれえ!」 スネオ「馬鹿!僕のカメックスにしがみつくな!動きが鈍るだろ!」 ジャイアン「て、てめえ!!!」 白状なすネオに怒ったジャイアンがカメックスに乗り上がろうとした瞬間、 再び無数の破壊光線が飛んできてその一つがカメックスに命中した スネオ「わあああ!!」 ジャイアン「ぐおおおお!!」 カメックスは大きななダメージを受けてしまい、ひっくり返ってしまった 当然カメックスに乗っていたスネオとしがみついていたジャイアンは海に放り出される ドラえもん「2人とも早くギャラドスにつかまるんだ!」 しかし、破壊光線はなおも雨のように降り注ぎ、 いたるところで水柱が立つため2人はなかなかギャラドスに近づけない 次の瞬間、もがき苦しむジャイアンとスネオに破壊光線が直撃し、 意識を失った二人は海に沈んで行った ドラえもん「ジャイアーーン!スネオーーー!うわあ!」 ドラえもんは2人の安否を心配して海に身を乗り出してしまい、 大きく揺れる波にさらわれてしまった のび太「ドラえもん!ドラえもーーん!」 ミュウ(止めてください!貴方も海に沈んでしまいます!) ギャラドスから手を離そうとするのび太をボールごしからミュウが止めた のび太「だ、だって皆が・・・」 ミュウ(大丈夫です、沈む前に彼等の周りにバリアを張っておきました、 何があっても命に別状はありません) のび太「本当!?・・・良かった・・」 ミュウ(安心してる暇はありませんよ、 早くこの破壊光線の雨を止めないと私達も危ない) のび太「止めるって言ったって・・・こんなに揺れてちゃ攻撃もできないよお」 ミュウ(大丈夫・・・ハッ!) そう掛け声を上げると同時にギャラドスの周りに薄い桃色のバリアが張られた ミュウ(これで波による揺れ、攻撃は防げます、 あとは破壊光線を放つ者を倒してしまえば・・・) のび太「此処から攻撃するなんて無理だよ!」 ミュウ(貴方はこの世界を救う者なのですよ、 グレンでの時のような作戦で乗り越えてください) のび太「そんなこと言われたって・・・ん?・・・そうだ!」 目の前で荒れ狂う波を見て、のび太に一つの策が浮かんだ のび太「ミュウ、地震だ!この海で地震をして!」 ミュウ(こ、此処でですか?・・・) いくらミュウでもこの作戦には頭を傾げた が、そうしている暇も無く、ミュウの張ったバリアも 破壊光線の嵐の前に崩れかけていた ミュウ(くっ・・・考えてる暇もありませんね・・・解りました) 遂にのび太の作戦に乗り、ボールから飛び出すと海に地震を働きかけた だが、地を這う攻撃が空中にいる敵に当たるはずもなく、虚しく地響きだけが鳴る ミュウ(のび太さん!もうバリアも持ちません、早く何か攻撃を・・・) のび太「攻撃なら今したよ・・・海を見て」 言われて見ると海の波は巨大な津波と化し、 破壊光線からのび太達を守るように敵に向かって行っていた ミュウ(なるほど、破壊光線で荒れた海に地震を加えて津波を作り、 尚且つ敵に向かっていくように調整した・・・) のび太「今のうちなら破壊光線も来ない、逃げよう! ギャラドス、全力で逃げて!」 必死の命令にギャラドスは死力を尽くしてマサラ方面へと波乗りを開始しし、 安全な場所で止まった のび太「はあはあ・・・危なかった、もう少しで死ぬところだったよ・・・ も、もしかして今のがこの世界を破滅させる誰か!?」 ミュウ(・・・いえ、違いました・・・確かに邪悪のオーラを感じましたが 世界を滅ぼすには値しませんでした・・・) のび太「じゃ、じゃあ今のは誰が・・・?」 ミュウ(・・・のび太さん、そろそろお別れのようです) のび太「ど、どういうこと?」 のび太は我が耳を疑った ミュウ(グレンでのジム戦、今の攻防・・・少ない戦闘でしたが私は貴方の実力を測りました、 これで貴方が破滅の力に敵うか否か解りました) のび太「そんなあ!僕は破滅の力に殺されちゃうんでしょ?僕が死んだら世界も滅ぶんでしょ? だったらそれまで僕の近くに居てよ!」 ミュウ(いえ、それはできません・・・私はやらなければいけないことを今見つけました、 今すぐにそれを調べたい・・・) このミュウの真剣な態度に負け、仕方なくのび太は決心した のび太「・・・解ったよ・・・じゃあ此処でお別れか・・・最後に良いかな?」 ミュウ(何でしょう?) のび太「結局僕はこの世界を救うだけの実力があったの?それともやっぱり死んじゃうのかな?」 ミュウ(・・・お世辞を言ってもしょうがないのでハッきり言いましょう、貴方は確かに凄かった、 でも今の実力で破滅の力に挑んでも貴方は殺されます・・・間違いなく) のび太「そ・・・そうか・・・」 ミュウ(もう世界の終わりまで時間もありませんが・・・精進してください、 その時私はまた貴方の前に現れます・・・それでは・・またいつか) それを最後にミュウはテレポートでのび太の目の前から消え、何処かに行ってしまった 海にはギャラドスに乗り、落胆するのび太が一人取り残されて・・・ マサラタウン 空も闇に染まり夜になって来た頃、暗闇の中で足を引きずりながら ノロノロとマサラを出ようとする影が居た ドラえもん「はあ・・はあ・・・何とか生きてて良かった・・・皆も大丈夫かな・・」 グレンーマサラ間海で高波に飲まれて、波に流されたドラえもんは気絶した状態で 一人マサラ海岸に打ち上げられた 目が覚めた頃には夕暮れで、何処かに流されたであろう3人を探す術も気力もなく 仕方なく次の町トキワまで行く事にした 皆が無事なら集まるであろう場所は最後のジムがあるトキワだと考えたからである しかし気絶してすぐにはまともに歩けず、何度も倒れそうになりながら歩いていた ドラえもん「それにしても不思議だった・・・普通破壊光線は一度撃ったら反動で 一時的に動けなくなるはずなのに海で襲ってきたポケモンは何故連射してきたんだろう?」 海上での謎の悲劇をあれこれと考え歩いている、しばらく進むとそれよりも更に謎の出来事が訪れる ドラえもん「何か寒くなってきたような・・・な、何だ!?」 突如ドラえもんの視界に入ってきた道路一面に呆然となった いたるところが氷で覆われているのだ 草むらはあまりの寒さに枯れ、地面は氷が張り、全てが氷河の世界に変わっている ドラえもん「こ、こんな道路じゃなかったはずだ・・・」 ゲームとは明らかに違うマップ、しばらくその場で考え込んだが この場に留まっていてもしょうがないので再び歩き出した ドラえもん「寒ううう!地面は部厚い氷が張ってるし・・・ 僕は高性能のロボットだから堪えるなあ・・・」 何故機械が寒さを感じるのかまったく不明だが、そんなことは気にせずドラえもんは歩き続ける トキワ前まで来た時、より一層寒さが増していることに気が付いた ドラえもん「もう少しでトキワなのに・・・凍えちゃうよ・・・あ、あれは?」 寒さが増したと同時に、ドラえもんの目に大きい氷の塊が見えた ドラえもん「あれがこの寒さの原因か?・・・よし」 凍える足に最後の気力を込めてドラえもんはゆっくり氷の塊に歩いて行く そして・・・氷の塊を近くで見た瞬間、ドラえもんは飛び上がりそうになるほど驚く物を見た ドラえもん「し・・しし・・・しずかちゃん!?」 氷の塊の中に居たのは、片腕を抑えて立っているしずかだった・・・ しずか「うう・・・こ、此処は・・・?」 ドラえもん「あ!気が付いたんだねしずかちゃん」 あの夜から一夜明け、早朝になった頃ベットで寝ていたしずかが目を覚ました ドラえもん「此処はトキワシティのポケモンセンターだよ、 昨日トキワ南道路で氷漬けになっていた君を僕がこの凍り直しで氷を溶かして此処に連れて来たんだ」 しずか「氷漬け?・・・そうだ・・私は・・・」 ドラえもん「それで・・・何故しずかちゃんはあんなところで氷漬けになっていたの?」 しずかはドラえもんの質問には答えず、先程まで気絶していたとは思えない身軽さで ベットから飛び降りるとポケセンを飛び出した ドラえもん「どうしたのしずかちゃん!?」 しずか「・・・ギャロップ!」 再びドラえもんを無視し、しずかはボールからギャロップを出すとひらりと跨り、 颯爽と昨日の場所へギャロップを走らせた 因みにこのギャロップはグレンのポケモン屋敷で捕まえたポニータを進化させたものだ ドラえもんも慌ててしずかを追い、トキワ南道路、昨日しずかが氷漬けになっていた場所で しずかはギャロップを止めた まだいたる場所が凍りで覆われている ドラえもん「しずかちゃん・・・一体昨日何があったの?」 黙って俯いていたしずかがようやく重い口を開いた しずか「昨日・・・夕方頃だったわ・・・此処で一人のトレーナーに勝負を挑まれたの・・・」 ドラえもん「トレーナー?」 しずか「誰だったかまでは解らなかったわ、もう薄暗くなってきて遠くから話かけられたから・・・」 重い口調でなおも昨日の出来事を語る しずか「私は断ったけどその人はどうしてもと言って引き下がらなかったわ・・・ 仕方ないから勝負したんだけど甘かったわ・・・私は相手が何を出したかも解らずあっという間にやられて・・・ 勝負に負けた後、吹雪で此処一面ごと凍らされたのよ」 ドラえもん「ど、どうしてそんな事を・・・」 しずか「おそらく初めから私を倒すのが目的だったのね・・・ そうじゃなきゃわざわざ私を攻撃する意味が見つからない・・・」 ドラえもん(攻撃された・・・うん?そう言えば僕等も破壊光線で攻撃されたんだよな・・・ どういうことだ?僕等は誰かに狙われているのか?) 謎の敵によるのび太等5人への攻撃・・・一体これから何が起ころうとしているのかまだ誰も解らなかった スネオ「う、ううん・・・此処は・・・何処・・だ?」 マサラ南海でジャイアンと共に沈んだスネオも、何処か陸地に打ち上げられていた スネオ「そうだ、破壊光線で攻撃されて気絶して・・・此処まで流されたのか?」 そう考えて流されて来たであろう海を見ると、 スネオのカメックスが岸辺で心配そうにスネオを見ているのに気付いた スネオ「もしかして・・・お前が僕を助けたのか?」 カメックスはその通りと言わん張りに深く頷いた スネオ「そうかそうか!偉いぞカメックス!流石僕のパートナーだ!」 自分の命を救ってくれたカメックスを褒めちぎるスネオ、以外に義理人情のある男なのだろうか? だが、自分のすぐ横にある人物が倒れていると解ると態度が一変した スネオ「ゲェ!ジャイアン!」 一緒に沈んだジャイアンとまさか打ち上げられる場所まで一緒になるとは思わなかった スネオ「まさか・・・お前ジャイアンも一緒に助けたのか!?」 褒められるであろうと思ったカメックス嬉しそうにまた深く頷いた スネオ「何でゴリラまで助けるんだ!あのまま海の底に沈んでれば良かったのに!このアホ亀!」 あまりに予想外の発言にしょぼくれるカメックス ジャイアン「うるせえな!何なんだよ!?」 スネオが叫んでしまったせいで気絶していたジャイアンが起きてしまった ジャイアン「うん・・・オッス、スネオ!此処何処だ?」 スネオ「さあね・・・何処でしょう・・・ん?まさか・・・」 目の前に巨大な廃墟と化した発電所があるのに気付いた、そう、それは紛れも無く無人発電所だった スネオ(チャーーーンス!これでサンダーを捕まえられるじゃないか! ひっひっひ、やっぱり僕にはまだ天運があるぞ!) 心の中でシメシメと笑うスネオ、もう自分がサンダーを捕まえたかのような喜びようだ この時点でサンダーはジャイアンかスネオの手中に納まると決まったであろう・・・ 現在の状況 のび太 ギャラドス(レベル50)、ライチュウ(レベル45) 、オコリザル(レベル43)、スリーパー(レベル43)カビゴン(レベル44)、フリーザー(レベル50) ドラえもん ラッタ(レベル58)、ペルシアン(レベル53)、オニドリル(レベル49)、サンドパン(レベル53)、ラッキー(レベル41)、ヤドラン(レベル37) ジャイアン リザードン(レベル63)、ウツボット(レベル51)、カイリキー(レベル46)、サイドン(レベル44)、ドククラゲ(レベル41)、カブトプス(レベル40) スネオ カメックス(レベル61)、ゴローニャ(レベル49)、キュウコン(レベル46)、モルフォン(レベル42)、ストライク(レベル41)、オムスター(レベル40) しずか フシギバナ(レベル79)、プクリン(レベル69)、ドードリオ(レベル64)、ナッシー(レベル63)、ラプラス(レベル60)、ギャロップ(レベル58) 出来杉 死亡? 次へ
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前へ ジャイアンとスネ夫はハギ老人の小屋に向かっている。 途中サン・トウカで木の実を貰っていこうとしたが、なぜか閉店していて店にも入れなかった。 トウカの森でジャイアンはナマケロをゲットし、ようやく二匹目の仲間を得た。 「ぷっ、こいつのび太みたいだぜ!」 「そうだねジャイアン、じゃあ「のびた」って名付けようよ」 話を合わせながらスネ夫は自分のポケモンを確認した。 ジュプトルにキャモメ、そしてツチニン。 『ツチニンさえ進化すれば……』 力押しのジャイアンは技の相性を覚えきっていない。 ヌケニン一匹で完封できるだろう。 『今に見ていろ、馬鹿ゴリラ!』 のび太は今まで走り込んだ成果を確認するために育て屋にいた。 「メノクラゲは12、ゴクリンは13レベル上がってるね」 「やった!すごいや!」 その時ののび太は重大な事に気付いていなかった。 トボトボと育て屋を後にするのび太。 「引き取り料、二匹で2700円だって……」 当然のび太にそんな持ち合わせもなく、引き取りできないまま店を出てきたのだ。 「ん?これからもボクが歩く毎に引き取り料が増えていくってこと?そりゃないよ~」 この歳で借金苦に襲われるとは、つくづく運のない男である。 キンセツシティでのび太がただ空を見上げていた。 「これからどうしよう……」 ふとキンセツジムを見ると、入り口に一人の少年が立っている。 えらく身なりがいいところを見ると、スネ夫みたいな金持ちの坊っちゃんなんだろう。 『今のボクとは雲泥の差だな』 そう思いながら見ているとその少年と目が合う。 「こんにちは」 「こ、こんにちは…」 その少年はミツルと名乗った。 「何かお困りのようですが、どうしたんですか?」 「それがね…」 のび太はミツルに今までの経緯を話しだした。 「つまり、川で溺れて毒ガスで気絶して、挙げ句の果てに金欠で自分のポケモンを引き取れないって事ですか。んぶ、ぶふふ…」 ミツルの口は閉じているが、口の端から息がピューピューと漏れている。 笑いを誤魔化すのに必死なのだろう。 「ぷぷぷ、の、のび太くん…だっけ。育て屋の代金、立て替えてあげるよ…ぶははは!」 ついに声を上げて笑いだすミツルにのび太はすがりつく。 「助けてくれるの!ありがとう、本当にありがとう!」 涙と鼻水混じりののび太の顔を見て、ミツルは笑いが止まらなかった。 育て屋から出て、何度も何度も礼を言いながら去っていくのび太を見て、ミツルはつぶやいた。 「ポケモントレーナーにもこんな底辺があるのか。ああはならないように僕も頑張らないと……」 結果的にキンセツジム挑戦を断念したミツルだった。 ムロタウン。 ジャイアンとスネ夫は石の洞窟でフラッシュの秘伝マシンをもらうと、その場でポケモンの育成をしていた。 ムロジムのトウキが持つマクノシタはレベル19。 最低でもそれは超えておこうという計画である。 まだフラッシュは使えないが、暗闇の中でもハシゴの近くでウロウロしていればとりあえず野生ポケモンとの遭遇は可能だ。 「おーいスネ夫、ココドラをゲットしたぜ!」 「ジャイアン、ボクもズバットを手に入れたよ!」 暗い洞窟内、二人は互いの成果を声で確認していた。 「ココドラはボスゴドラに進化するんだよな、ボスって響きが俺様らしくていいぜ!」 「そうだねジャイアン!」 そう声をかけたスネ夫、しかし頭の中はまったく別のことを考えていた。 『ジャイアンのすぐ後ろではボクのツチニンが潜んでいる。これでダブルバトル扱いになってツチニンも成長するよ』 馬鹿なジャイアンは本来の半分の経験値で満足しているに違いない。 『今のうちにボクはズバットを育成させてもらうよ。ボスゴドラなんか怪しい光で簡単に無力化できるさ』 スネ夫の下剋上計画も順調に進んでいた。 一通り鍛練を終えたジャイアンとスネ夫はムロジムに戻ってきた。 「まずはジャイアンの番だよ」 「スーネー夫ー」 「な、なんだいジャイアン?」 ジャイアンがこういう声色になるとき、次にくる言葉は大体決まっている。 「スネ夫、お前のキャモメ寄越せよ」 「えええええええ!」 「なんだよ、俺のいうことが聞けないってのか!」 こうなってしまってはもうどうにもならない。 スネ夫は諦めてジャイアンのナマケロ(のびた)とキャモメを交換した。 『肉ダルマめ、この恨み晴らさでおくべきか…』 ジムリーダーのトウキとの戦いはジャイアンの快勝だった。 キャモメの翼で打つ攻撃は次々とクリーンヒットし、相手の攻撃は猫だまし程度しか当たらなかった。 スネ夫は決め手にかけた手持ちポケモンだったが、ジャイアンのジム戦でこっそり出しておいたズバットが超音波で捨て身の活躍。 おかげでジュプトルVSマクノシタのタイマンに持ち込み、何とか勝利したのだった。 「はははっ、だらしねーなスネ夫!」 「そ、そうだね…ははは…」 ジャイアンの笑いを背に受けながら必死で唇を噛むスネ夫だった。 カナズミシティ 「なんだろう?」 「あっちのほうが騒がしいわね」 ドラえもんとしずかが野次馬を掻き分けていった先には、小さなトンネルがあった。 どうやらトンネル内で立てこもり事件が発生しているらしい。 「ドラちゃん、助けてあげましょうよ」 優しいしずかの願いを断ることもできず、ドラえもんはカナシダトンネルの中に入った。 「このポケモンがどうなってもいいってのか!」 なにやら人相の悪い男が奥で騒いでいる。 手前にいる男は被害者のようだ。 しずかと被害者が目をひきつけている間に、ドラえもんは石ころぼうしをかぶってこっそり近づく。 『いまだ!』 手元から人質、もといポケ質を奪回するとしずかが反応してキルリアを繰り出した。 「ねんりき!」 悪人の体が浮かび上がり、そのまま地面に叩きつけられた。 「痛っ!……畜生、アクア団に逆らったこといつか後悔させてやる!」 悪党は捨て台詞を吐くとすごすごと退散する。 「アクア団?ネーミングセンス悪いなぁ」 ドラえもんは石ころぼうしを脱ぐと、捕まっていたキャモメを保護した。 「いやぁ、ありがとうございます。おかげで荷物も無事でした」 被害者の男はドラえもんとしずかに礼をしたいと言いだした。 「けどのび太くんを探さなきゃ……」 「人探しですか、じゃあいいものを差し上げますよ。ささっ、早く早く」 男は二人をカナズミの大きなビルに連れてきた。 「社長がお待ちです、行きましょう」 一時間後。 デボンのビルから出てきた二人。 「なんだかんだで頼まれものをされちゃったね」 「ポケナビ貰ったし、仕方ないわよ」 ポケナビはこの地方のマップを搭載しており、トレーナー同士の通話も可能らしいのでのび太の情報を入手できるかもしれない。 「次はこのキャモメを持ち主に帰してあげましょう」 「トウカの森の手前の小屋のおじいさんのポケモンらしいよ」 キャモメの足には迷子札がついており、そこから住所が判明したのだ。 その小屋に向かうため、しずかとドラえもんはカナズミシティを後にした。 117番道路。 のび太は圧倒的な戦力で付近のトレーナーを撃破していた。 手持ちのポケモンはメノクラゲLV26、ゴクリンLV24。 道行くトレーナーはのび太と視線を合わせないように歩いている。 「ついに、ついにボクの時代が来たんだ!」 二匹の進化も間近、のび太はすっかり浮かれていた。 注:鬼畜出木杉 「こんにちは、ジム戦をしたいんですけど」 カナズミジムにひとりの少年がやってきた。 「ようこそカナズミジムへ。」 ツツジは挑戦者を出迎えた。 理知的な感じの整った顔立ちをした少年だ。 『美少年、ですね』 ツツジは素直にその容姿を誉め讃えた。 少年が集中してバトルを行ないたいというので、審判も締め出したセルフジャッジ制でのバトルとなった。 「よろしくお願いしますね」 ツツジの礼儀正しい挨拶を聞いて、少年はピクリと体を震わせた。 『緊張しているのかしら、うふふ』 ツツジは初々しいトレーナーを見て思わず微笑む。 「イシツブテで行きますわ!」 ツツジのモンスターボールから現われたイシツブテを見て、少年の様子が変わった。 「イシツブテ、イシツブテですか…くくくっ」 少年がモンスターボールを投げる。 そこから現われたものは…… 「バ、バシャーモ!」 ツツジは驚愕した。 新人の登龍門であるカナズミジムの挑戦者が使うようなレベルのポケモンではない。 「バシャーモ、にどげりだ!」 バシャーモのキックを受けたイシツブテは一撃で瀕死になってしまう。 注:鬼畜出木杉 「こんな、こんな戦いって……」 ツツジのポケモンの攻撃はほとんど通じない。 イシツブテやノズパズなど二度蹴りだけで倒せるはずなのにわざわざつつく攻撃でいたぶっている。 そして体力をギリギリまで削った上で二度蹴りで止めを刺しているのだ。 「もう、もうやめて!」 ツツジの叫びも虚しく、ノズパズも二度蹴りを受け吹き飛ばされた。 「ノズパズ…いやぁぁぁっ!」 瀕死のポケモンに駆け寄ろうとするツツジをバシャーモが小脇に抱える。 「な、何を!離してっ!」 いつの間にかそばにやってきた少年が口を開く。 「お前のその振る舞い……あの女を思い出すんだよ」 小脇に抱えられて動けないツツジのスカートを捲り上げ、ピンクの可愛らしいショーツがあらわにされる。 少年はその尻に思いっきり平手を叩きつけた。 「お仕置きだ、お仕置きだ、お仕置きだっ!」 「痛いッ、痛いいっ!」 破裂音とツツジの悲鳴が交互にこだまする。 すっかり赤くなった尻を見て、少年がツツジに声をかける。 「ふふ…僕の精通がまだ来てなくてよかったな。何をされても妊娠はしないぞ…」 「や、やめてーーーーっ!」 少年…出木杉はゆっくりとツツジのショーツをずり下ろした。 その日からツツジの姿を見たものはいない。 110番道路。 のび太は今日も近場のトレーナーを倒して金を稼いでいた。 今日3人目のバトルに勝利し勝利報酬を受け取るのび太。 「あー、ジャイアンの気持ちが分かるような気がするよ」 「ほー、俺の気持ちが分かるってのか」 「そうそう、分かる分かる……ん?」 後ろを見ると、今話題にしたばかりの忌々しい少年が子分を連れて立っていた。 しかしのび太にとってはやっと出会えた知り合いだ。 思わず涙が込み上げてくる。 「ジャイアーン、逢いたかったよぉ~~」 しかしそんなのび太を待っていたのは手荒い返礼だった。 「気持ち悪いな、コイツっ!」 ジャイアンに胸ぐらを捕まれるのび太。 「な、なにするんだよ!」 「のび太、さっきのポケモンバトルで使ってたゴクリンをスネ夫に譲ってやってくれよ……」 この世界でもコレか。 この暴力男はどこでもこんな横柄な態度なのか。 しかし、今ののび太には力がある。ポケモンという力が…… 「そんなに欲しいならポケモンバトルだ!」 数分後。 「じゃあな、のび太」 その場に残されたのはボロ雑巾となったのび太とナマケロのボール。 ポケモンに力はあってものび太自身は無力、結局力ずくで奪われてしまったのだ。 ドラえもんとしずかはハギ老人の船でムロタウンへ向かっていた。 心地よい潮風に揺られて気持ちがいい。 「しずかちゃん、届けものが終わったらカナズミに帰ろう」 ドラえもんの意見にしずかも同意する。 のび太がこっちに来ていないことは確実だからだ。 リリリリリリ… 「あら、エントリーコールね」 しずかのポケナビから声が聞こえる。 『さっきはありがとう、マキです』 カナズミの前にいたミニスカートのマキだ。 『キンセツシティでまたジョギングマンが出たんだって。眼鏡をかけた頼りない少年らしいよ』 ドラえもんとしずかは顔を見合わせる。 「まさか、のび太くん?」 「けど…キンセツシティってとても遠いわよ。人違いじゃないかしら」 しかしドラえもんには直感で分かっていた。 自分達には思いもつかないトラブルで彼はそこにいるのだと。 「とにかく、ムロタウンに着いたら連絡を取ってみよう」 117番道路。 のび太は再びジョギングを始めていた。 現状、メノクラゲだけではどうにもならない。 「だからナマケロも育てるんだ……ボクの足で!」 「くらえ、マッドショット」 ヌマクローが泥を吐き出し、ラクライに直撃する。 「むう、強いのう……」 相手の老人・テッセンは感心するようにうなずいた。 ジャイアンはキンセツシティでジム戦をしている。 ジャイアンのヌマクローは水タイプだけでなく地面タイプも所持している。 事前にマヒなおしも買っておいたので、ヌマクロー一体でも十分勝てる試合だろう。 「いやぁ、参った参った。完敗じゃ」 ジャイアンがジム戦を終え、テッセンからバッジをもらっている時にスネ夫が現われた。 「ジャイアン、岩砕きの秘伝マシン貰ってきたよ!」 「おう、お使いご苦労!」 ジャイアンはスネ夫をパシリに使ったつもりだろうが、スネ夫がそれだけの為に動いたはずはない。 ジャイアンがジム戦に没頭している間に、近場でゲットしたタネボーを育て屋に預けた。 そして金持ちであることをいいことにカジノでコインを大量買いし、影分身・冷凍ビーム・火炎放射の技マシンを入手したのだ。 影分身はすでにザバットに使用している。 『ノータリンめ、お山の大将を気取ってるんだなww』 ひたすら走り続けているのび太。 キンセツジムの前を通ると、ちょうどジム戦を終えたジャイアンやスネ夫と鉢合わせする。 「よーうのび太、何必死な顔して走ってるんだよ」 「そうそう、のび太らしくないぞ」 ジャイアンとスネ夫が冷やかす。 「う、うるさい!走ってちゃいけないのかよ!」 のび太も言い返すが、ジャイアンとスネ夫はニヤニヤと笑ったままだ。 「何がおかしいんだ!」 「だって、なぁ」 「そうだよね」 要領を得ないジャイアン達の反応に憮然としたのび太はプイとそっぽを向いて117番道路に行ってしまった。 「あははははは!」 「アイツ馬鹿だ!」 ジャイアン達は自転車に乗りながら笑っていた。 そう、のび太は自転車が貰えることを知らない。 馬鹿笑いしながら自転車を漕ぐジャイアンを尻目に、スネ夫は考えをめぐらせる。 『のび太のやつ、あれは育て屋に何か預けてるな。気を付けないと……』 のび太がナマケロに秘められた真の力…ケッキングまで進化させたらかなりの強敵になる。 スネ夫はジャイアンの命令でポケモンを交換したことを軽く後悔した。 『まったく、いらないことばかりしやがって。死ね!死ね!』 一日中走り続け、へとへとになったのび太はキンセツシティのポケモンセンターに辿り着く。 ここ数日世話になりっぱなしだったが、今日はいつもと少し違っていた。 「トレーナーのノビタさんですね。ユニオンルームでお友達がお待ちですよ」 「ユニオンルーム?」 よく分からないが、係員に言われるままに二階に案内される。 部屋のなかに通されると、そこにはなんとドラえもんとしずかがいた。 「のび太くん!」 「のび太さん!」 「あ、ああ、あ……」 のび太の目から涙があふれる。 「しずちゃん、ドラえもん!」 思わず飛び付いたが、ドラえもんの体をつかめずに手がすり抜ける。 「あ、あれ?」 「ここはユニオンルームといって、遠くの人とお話したりする部屋なんだ」 ドラえもんがのび太にも分かるように説明する。 「私たちは今ムロタウンにいるの。そっちに着くにはもう少しかかるから待っててね、のび太さん」 「わ、わかったよしずちゃん!早く来てね!」 ユニオンルームの接続が切られ、部屋にはのび太だけになった。 「とりあえず助かった……」 ドラえもんたちが助けにきてくれる! 今日は久々によく眠れそうだ。 カナシダトンネルで怪力の技マシンを回収したジャイアン達は煙突山経由でフエンタウンに向かう途中だった。 「よし、次はフエンタウンだな!」 「ジャイアンの力なら簡単にバッジ貰えるよ。」 ジャイアンに話を合わせていたスネ夫だったが、内心はかなり焦っていた。 フエンタウンのジムリーダー・アスナは炎ポケモンの使い手、スネ夫の主力であるジュプトルでは分が悪い。 『キャモメはあの馬鹿に取られちゃったし、ゴクリンじゃ力不足。ツチニンはジャイアンに見せるわけにはいかない……』 スネ夫の計画はジャイアンの傲慢なやり方のせいで微妙に狂いが生じていた。 煙突山山頂。 「なな、なんだこいつら!」 山頂には怪しげな赤服の一団が陣取っていた。 「ジャイアン、こいつらマグマ団だよ!」 その時、スネ夫の脳裏にある考えが閃いた。 「ジャイアン、こいつらやっつけて経験稼ぎしようよ!」 スネ夫の提案にジャイアンも同意する。 「よし、二人であいつらやっつけてやろうぜ!」 ジャイアンとスネ夫はこちらを威嚇しているマグマ団に向けモンスターボールを放った。 「このガキ、我々マグマ団に逆らおうというのか!」 マグマ団員達はポチエナとズバットを出して構える。 ジャイアンのボールからはヌマクローが現れ、スネ夫はズバットを繰り出した。 「よしヌマクロー、水鉄砲だ!」 「戻れ、ズバット!」 スネ夫はいきなりズバットを戻してしまう。 ジャイアンの怒声が響く。 「なにやってんだスネ夫!」 「ご、ごめんジャイアン!出ろ、ゴクリン!」 スネ夫は変わりにゴクリンを出した。 『こうやってポケモンを入れ替えれば両方育成できる。バカゴリラには1/3しか経験値が入らないぞ』 スネ夫は全対戦で何かと言い訳を付けつつポケモンを入れ替え、ついにズバットとゴクリンを進化させるまでに育成してしまった。 さすがのジャイアンも実質2対1の戦闘を強いられ、ヌマクローもキャモメも消耗しきっている。 「はぁはぁ、こいつら手強いぜ…」 「ジャイアン、後はボクに任せて。敵のリーダーはボク一人で戦うよ!」 「すまねぇスネ夫、恩に着るぜ」 ジャイアンは馬鹿正直に感謝の言葉を述べている。 『くくく、今までご苦労さん。マツブサの進化ポケは経験値たくさん持ってるからボクがいただくよ』 スネ夫はジャイアンに背を向けほくそ笑んだ。 スネ夫とマツブサの戦いはスネ夫が終始優勢だった。 攻撃力に欠けるスネ夫のパーティーだったが、ズバットをLV26まで上げてから進化させていたのが功を奏した。 「ゴルバット、あやしいひかりだ!」 怪しい光、そしてカジノで入手した影分身のおかげでターン数はかかったが勝利することができた。 「マグマ団のやつら、ジャイアンに恐れをなして逃げ帰ったよ」 スネ夫がジャイアンのもとに向かうと、ジャイアンは何か言いたそうな顔をしてこちらを睨んでいる。 『やばい、調子に乗りすぎたか!』 経験値のことはジャイアンは気付いてないだろう。 しかし目の前でスネ夫のポケモンが2体も進化したのだ。 それを黙って見ているジャイアンではないだろう。 「じ、ジャイアン!敵の親玉がこんなの持ってたよ!」 スネ夫はポケットから技マシンを取り出した。 「活躍したのはジャイアンだからジャイアンにあげるよ!」 「お、おう。当然だ!俺の活躍だからな!」 ジャイアンは笑いながらスネ夫から技マシンを奪い取る。 『ぷぷぷ、それはカイナで入手していたいちゃもんと秘密の力。どうせ使わないもんね』 得意げに技マシンを見ているジャイアンを心で嘲り笑うスネ夫だった。 ムロジム。 ドラえもんとしずかは一刻も早くのび太に会いに行きたかったが、デボンの社長からの頼まれ事を先に済ませることにした。 まずはフラッシュの技マシンを使えるようにするためにジムバッジを手に入れなければならない。 しずかのジム戦は楽勝であった。 キルリアの念力はトウキのワンリキー、アサナン、マクノシタさえも一撃で戦闘不能にする。 「さすがにキルリア相手では勝てないな。さあ、バッジは君のものだ!」 「ありがとうございます!」 しずかがバッジを受け取り、次はドラえもんの番だ。 「よーし、がんばるぞ!」 戦いは一方的だった。 格闘のエキスパートであるトウキのポケモン相手にドラえもんは蹴られ、殴られ、そして敗北した。 その日の夜。 「ご、ごめん、しずかちゃん……」 「よく頑張ったわ、ドラちゃん。今日はゆっくり寝ててね」 ポケモンセンターで治療を受けるドラえもんを残し、しずかは一人石の洞窟に向かう。 その手にはドラえもんのモンスターボールが握られていた。 「もうドラちゃんのあんな姿見てられない。私がドラちゃんのポケモンを鍛えるわ!」 次へ
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鉄人兵団に追い込まれ、絶体絶命ののび太たち。 すると突然、ロボットたちやリルルが消え始めようとしていた。 しずか「リルル!!」 リルル「しずかさん…… うまくいったみたいね…… よかった……」 しずか「リルル……」 リルル「今度生まれ変わったら…… 天使のようなロボットに……」 しずか「リルル…… あなたは今、天使になってるわ……」 リルルの目に涙が溢れる。 リルル「嬉しい…… 涙を流すロボットなんて、変よね?」 しずか「2人は、ずっと友達よ」 リルル「お友達……」 手をつなぐ2人。 するとリルルは消えてしまう。 しずか「あっ。リルル!! わああーん!!」 ミクロス「僕も、涙が出る装置が欲しい……」 地球。 一同「やったぁ!!」 のび太「僕たちは、地球を守ったんだ!」 一同「それーっ!」 ドラえもん「何がどうなったんだかわかんないけど、そうなんだ!」 スネ夫「朝日なんか登っちゃって、いいムード満点だ!」 のび太たちの前にしずかとミクロスが立っていた。 のび太「あっ、しずかちゃん。しずかちゃん! えっ? リルルが!?」 放課後。 生徒たち「先生、さようなら!!」 先生「野比は残りなさい。この頃ボケっとして。授業に身が入っとらん!」 のび太「メカトピアは、今どうなってるんだろう? きっと、天国みたいな社会になってるんだろうな…… リルルは生まれ変わったかな? また地球にきてくれないかな? 観光旅行かなんかでさ」 のび太が目にしたのは飛んでいたリルルだった。 のび太「リルル。リルル!」 リルルは空に飛び去っていく。 のび太「やっぱりリルルだ……」 先生「野比、今日はもう帰ってよろしい」 のび太「はーい! さよなら!!」 のび太は学校を後にする。 のび太「ねぇ、みんな!」 ドラえもん「ええっ? 本当!?」 のび太「ホントだって!」 しずか「ねぇ、どこよどこ?」 ジャイアン「なんかの見間違いじゃないのか!?」 スネ夫「うん。例えばUFOとか」 のび太「ホントだって! あの雲の上のところ!」 スネ夫「ふふふ! それじゃあまるで天使じゃない……」 のび太「そうさ。リルルは、天使さ!」 (終)